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ベルギー代表の右サイドを争うリュクサンブール出身の2人

6/14(金) 11:03配信

footballista

コンバートが奏功してブレークしたムニエ

 ベルギー代表の右ウイングバック(サイドバック)。2000年代初頭に活躍したエリック・デフランドル以降は、16歳で代表デビューしたDFアントニー・バンデンボーレが成功せず、2014年のブラジル・ワールドカップではセンターバックが本職のトビー・アルデルバイレルトが起用されるなど、長年人材難に苦しめられていた。

 そこに台頭したのが、EURO2016で活躍したトーマス・ムニエだった。現在もレギュラーに定着している彼がこのポジションでブレークしたきっかけは、実は所属クラブのピンチがきっかけだった。

 ベルギー最南、リュクサンブール州のサンテ=オーデ出身のムニエは、スタンダール・リエージュの下部組織に在籍したこともあったが、09年のプロデビューは地元にあるエクセルシオール・ビルトンだった。当時はFWでプレーしており、2010-11シーズンは19歳ながらレギュラーに定着し、3部リーグで10得点を挙げ、11年夏に名門クルブ・ブルッヘに引き抜かれた。

 加入当初はターンオーバー要員や途中出場が多かったが、12-13シーズン、守備陣に負傷者が続出したことにより、当時クルブの監督を務めていたファン・カルロス・ガリードにより、右サイドバックへ緊急的にコンバートされた。このコンバートが功を奏し、今やFIFAランキング1位のチームのレギュラーを張るまでの選手になったのだ。

大躍進のアタランタを支えたカスターニュ

 ムニエが台頭したものの、ライバル不在の右サイドはベルギー代表の泣きどころのひとつだった。EURO2016以降は、彼がほぼ1人で右WBを任されており、出場停止になったロシアW杯準決勝のフランス戦では、本職ではないナセル・シャドリを起用することになり、選手層の薄さを露呈していた。

 ところがW杯後、ムニエとポジションを争う有望株が台頭する。イタリア・セリエAのアタランタでプレーするDFティモシー・カスターニュが、昨年9月の代表初選出以降、着実に試合出場を増やしているのだ。

 カスターニュは、ムニエと同じくリュクサンブール州の出身だ。地元のエクセルシオール・ビルトンの下部組織を経て、11年に育成の名門ヘンクへと移籍。14年9月に当時18歳でプロデビューを果たした。

 アタランタ移籍が決まったのは、17年7月だった。ミランへ放出したアンドレア・コンティの後釜として、アタランタはヘントのベルギー代表DFトーマス・フォケ(現スタッド・ランス/フランス)の獲得を決めるも、後のメディカルチェックで不整脈が見つかり、移籍が不成立に。急遽、同じくベルギーリーグでプレーしていたカスターニュの獲得に動き、600万ユーロで獲得したのだった。

 2年目となる18-19シーズン、カスターニュは主に左WBでプレーし、26試合4得点と活躍。コッパ・イタリア準決勝のユベントス戦では先制点となるゴールを決めており、チームの決勝進出の原動力となった。現在ではミラン、ナポリなどが獲得を狙っており、ドイツメディアの『transfermarkt』による推定市場価格は、昨年12月は500万ユーロだったが、現在では1800万ユーロまで急上昇している。

 今月8日のEURO2020予選、カザフスタン戦では、14分にドリース・メルテンスのクロスに頭で合わせて、代表初ゴールもマークした。同郷のムニエとのポジション争いは今後、熾烈を極めることになるだろう。

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最終更新:6/14(金) 11:03
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