ここから本文です

“世界最高”のスーパースター、BTSに期待する「過去にとらわれない」躍進

6/14(金) 8:30配信

WIRED.jp

K-POP界が生んだ“スーパーヒーロー”、BTS(防弾少年団)。韓国出身のボーイズグループとして活動するRM、JIN、SUGA、J-HOPE、JIMIN、V、JUNGKOOKの7人組の、世界を舞台にした躍進はとどまることを知らない。

【動画】リード曲「Boy With Luv」

BTSの結成は2013年。ヒップホップが席巻しつつあった当時の韓国の音楽シーンで、ラップ中心の楽曲を発表し続けてきた。メンバー自らがつくり出す音楽や社会性を意識したメッセージ、洗練された芸術性を感じさせるヴィジュアルはすぐにファンを惹きつけ、昨年リリースした『Love Yourself 轉 ‘Tear’』で韓国のアーティストとして初めて米ビルボード200で1位を獲得。国際的なアーティストにはめったに見られない、新たなレヴェルの評価を勝ち取った。そう、このとき、スーパーヒーローたちは勝利を収めたのだ。

人気作の続編にありがちな“罠”

最新作『MAP OF THE SOUL : PERSONA』に収められた7曲を通して、BTSは新たな道を切り開き、商業ポップの世界でさらなる確固たる立ち位置を確立させようとしている。同時に、ミュージックヴィデオにヘルマン・ヘッセの引用やユングへの言及を盛り込むなど、いまなお高い志をもつアウトサイダーであることも徹底して示している。

一方で、アルバム全体として見ると人気作の続編にありがちな“罠”に陥り、過去の実績に依存しすぎているような印象もある。アレンジは全体的に凝りすぎて複雑になり、秀逸な詞の多くも自分たちへの言及が散りばめられた、メタ的な安手の大衆音楽に埋もれてしまっている。

アルバムの最初と最後を飾る2曲はいずれも、著作権フリーの音楽や社内向けヴィデオにありがちな洗練さに欠けるサウンドを軸に構成されている。ギターとドラムが目立ち、まるで誰でもダウンロードできる音楽サンプルからとってきたのかのような音に聞こえてしまうのだ。

冒頭曲「Intro : Persona」では、2014年リリースのアルバムからビートを再び使っている。しかし、その背景を知らない新しいリスナーにとっては、陳腐で不発な印象を与えてしまうかもしれない。歌詞では、リーダーRMが自己を過小評価してしまうインポスター症候群だった自身について、そして音楽を追求するモチヴェイションを取り戻すさまについての詩的に歌っていることを考えると、残念だと言わざるをえない。

1/2ページ

最終更新:6/14(金) 8:30
WIRED.jp

記事提供社からのご案内(外部サイト)

『WIRED Vol.34』

コンデナスト・ジャパン

2019年9月13日発売

1,200円(税込み)

『WIRED』日本版VOL.34「ナラティヴと実装」社会実装の可能性を探るべく、2020年代の実装論を総力特集

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事