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Taro KonoかKono Taroか?―日本人名の英語表記を考える

6/14(金) 15:35配信

nippon.com

日本人名のローマ字表記を「姓・名」の順番で書くことを海外の主要報道機関に要請していくと、河野太郎外相が記者会見で述べたことが論議を呼んでいる。nippon.comではなぜTaro Konoではなくて、Kono Taroと表記しているのか、英訳責任者であるピーター・ダーフィーが解説する。

nippon.comの英文編集の方針は、日本に関する多くの情報を、分かりやすく読者に伝えること。そのために、自社の英文表記ルールにのっとり、英語サイト全体を通して、統一した表記になるように心掛けている。

2011年に日本の「今」を多言語で発信するウェブサイトnippon.comはスタートしたが、前身のジャパンエコー社では1974年から日本の論壇を英語で紹介するJapan Echoを発行していた。40年以上かけて作り上げてきた英語表記ルールはnippon.comに引き継がれ、今でもこのルールに沿って編集している。74年から79年までJapan Echoでは日本人名は「名・姓」の順番で表記していたが、80年春号から「姓・名」の順番へ表記を変えた。それ以来この順番は変わっていない(編集者というものはそもそも保守的で、一度決めたことを変えようとするのはかなり大変なのだ)。

この表記順に注目が集まったのは、河野太郎外相が2019年5月21日の記者会見で、日本人名を英語で表記する際に、「名・姓」ではなくて「姓・名」で書くように海外メディアに要請していくと述べたからだ。「中国の習近平主席をXi Jinping、韓国の文在寅大統領をMoon Jae-inと表記している外国の報道機関が多いので、安倍晋三も同様にAbe Shinzoと表記をしていただくのが望ましい」と発言したのだ。

従うべきルールなのか?

この記者会見が、英語ネイティブの間でさまざまな反響を呼んでいる。日頃、日本に関する論文を書いたり読んだりしている研究者の間では、すでに「姓・名」の順番に慣れているので、今回の河野外相の要請については至極当然のことと考えられている(nippon.comも同じ考えだ。金正恩・朝鮮労働党委員長のことを北朝鮮でJong-un Kimと呼んでいないし、台湾で蔡英文総統のことをIng-wen Tsaiと呼んでいないのと同じように、日本外務省もTaro Konoと呼ばないほうがよいのではないか)。

主に日本在住の英語ネイティブライター、編集者、翻訳者がつくるSociety of Writers, Editors, and Translatorsでは、日本に関する情報を英語で書くときに知っておくべき表記方法をまとめたJapan Style Sheetを発行している。日本語をローマ字で書く時に、海外読者に最も分かりやすい表記はどれか、日本人名の表記は姓が先なのか、それとも後なのか、長母音の書き方、日本の地名や固有名詞の表記はどのような書き方が良いのか、などについて書かれている。無料でPDFのダウンロードができるし、本でも出版されている。

さて、Japan Style Sheetにはこう書いてある。「原則として、日本人名については日本語の表記の順番通り、姓・名の順序で英語でも表記するのがよい。明治時代の日本のリーダーたちは西洋の習慣に合わせようとしていたが、現代の日本人が姓・名の順番で表記することを主張してもよい」。

上智大学が出版している学術誌Monumenta Nipponicaも日本人名の表記について、nippon.comと同じルールで、次のように書いている。「脚注などで引用を明記する際、一般的に、原文が日本語でも英語でも、著者が日本人の場合は、姓・名の順番で表記するのがよい。しかし、例えば日系人のように海外で生活して日本国籍を持たない人や、活動の拠点を海外におき、通常、英語で出版物を出しているような人の作品では、その作品の中で使われている表記順に従うのがよい」

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最終更新:6/14(金) 15:35
nippon.com

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