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「高額療養費制度」あるのに「超高額新薬」保険特約は必要?

6/14(金) 16:04配信

女性自身

最近相次いで、超高額な新薬が保険診療に組み込まれている。高額な治療も、保険が利けば1~3割負担になる。しかも「高額療養費制度」が利用でき、負担はかなり軽減される。そんな「高額療養費制度」について、経済ジャーナリストの荻原博子さんが解説してくれた――。

5月22日から保険適用になったのが、白血病の新薬「キムリア」です。全額自己負担だと1回3,349万円。投与1回当たりの薬価としては、過去最高です。

また、6月1日からはがんの「ゲノム医療」も保険適用です。ゲノム医療とは、がん細胞の遺伝子を多数、同時に検査し、患者それぞれに最適な治療を行うこと。検査には56万円かかります。

'14年には、皮膚がんの新薬として「オプシーボ」が保険適用になり話題になりました。当初、年間3800万円だった薬価は、改定が進み、今では年約1090万円です。

こうした高額な治療も、保険が利けば1~3割負担になります。しかも「高額療養費制度」が利用でき、負担はかなり軽減されます。

高額療養費制度は、1カ月に払った医療費が、負担上限を超えたときに返金される制度です。負担上限は、年齢と年収で決まります。

たとえば70歳未満で、年収が約370万~約770万円のAさんの負担上限は、(1カ月にかかった医療費-26万円7000円)×1%に、8万100円を足した額です。

1カ月の医療費が100万円だった場合、100万円-26万7000円=73万3000円。この1%にあたる7,330円に8万100円を足した、8万7430円が負担上限です。

では、Aさんが3349万円のキムリアを使ったとします。3割負担だと1004万7000円ですが、高額療養費制度の負担上限は、先のとおり計算すると41万2330円。これを超えた分は返金されます。

ただ返金されるとしても、いったん病院に1000万円も払うのはきびしいでしょう。そんな方は「限度額適用認定」を受けておくと、負担上限までの支払いで済みます。

また、70歳以上で年金収入が年80万円以下の世帯なら、負担上限は月1万5000円など、高齢者や低収入の方は負担上限も下がります。

さらに、家族で医療費の合算や、介護サービス費との合算など、負担を軽くする仕組みもあります。2年さかのぼっての申請もできますから、自治体窓口にご相談を。

いっぽう、新薬・新治療に備える目的で、民間の医療保険には「高度先進医療特約」があります。

高度先進医療は厚生労働省が定めた医療ですが、安全性や治療効果などが確立できないため、保険適用外です。つまり10割負担で、高額療養費制度も使えません。

加えて、重粒子線治療は約310万円、陽子線治療は約270万円などがよく取り上げられ、先進医療には高額なイメージがあります。

とはいえ、この2つの実施件数は年間約2700件。1年に約100万人が新たにがんと診断されることと比べると、かなりレアケースと言えるでしょう。また、先進医療の特約保険料が月100~150円という安さからも、該当する確率の低さがうかがえます。

「月150円なら念のため」か、「レアケースの備えはいらない」かは考え方しだいですが、内容を理解したうえで判断してくださいね。

最終更新:6/14(金) 16:04
女性自身

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