ここから本文です

繁盛クリニックに欠かせない「優秀なクラーク」を育成する方法

6/14(金) 14:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

今回は、クリニックの院長が頼りにできる、優秀なクラークの育成術を見ていきます。※近年、独立開業を目指す医師が増加しています。しかし競争は熾烈であり、医師としての腕だけでは勝ち残ることができません。本連載は、医療法人梅華会理事長で、兵庫県を中心に複数のクリニックを経営する梅岡比俊医師の『クリニック開業ロケットスタート戦略 開業3年でその後の開業医人生が決まる』(中外医学社)から一部を抜粋・再編集し、クリニックの開業と安定的な運営のテクニックを紹介します。

「クラーク」の存在は、開業医にとって大きな力に

開業してしばらくすると、患者さんが徐々に増えて、うまく運営できているクリニックでは、いずれ待合室の混雑対策、患者さんの待ち時間対策が必要になってきます。そこで、私がお勧めするのはクラークの育成を早めに始めることです。

医師や看護師のサポートをしてくれるクラークは、入院施設のあるような大きな病院ではよく見られますが、クリニックで採用しているところは多くはありません。しかし、クラークは私たち開業医にとってもとても大きな力となってくれると私は感じています。

私のクリニックでのクラークの仕事は、患者さんを呼び出すこと、患者さんから主な症状を聞き出して電子カルテへ記載すること、処置や投薬に関する内容など算定に必要な電子カルテを作成すること・・・です。

患者さんにアンケートを取ってみると、どのクリニックでも、待ち時間が長いという不満、医師の信頼度・満足度の低下・・・という結果が得られると聞いたことがあります。私はクラークを育成することでこのどちらも解決できる可能性があると思っています。

まず、待ち時間対策として、通常、医師は診察の後カルテを記帳するすることになりますが、クラークのカルテへの記載を任せることができれば、医師は診察業務だけに専念できます。つまり、診察するスピードが1.5倍くらいアップできているとクラークを置いてから私は感じています。従来1時間当たり10人診ていた場合、15人は診察できる感じです。クラークを置くと人件費が1人分増えることになりますが、単純に考えれば、診察時間は3分の2に短縮できるわけですからスタッフの疲労度の軽減、残業代の加算等を考えれば、決して無駄な投資とは思いません。

次に、医師への信頼度・満足度に関しては、カルテへの記載がなくなることで、医師は患者さんと目と目を合わせて会話し、そこに集中できることになります。カルテが表示されている画面を見ながら、あるいは電子カルテへ入力しながら患者さんと話すことは、たとえ相手がお子さんであっても、ラポールの形成、人と人との信頼関係を築くうえで大きな妨げになると考えます。

また、医師が患者さんの目を見て会話すると治癒率が劇的に向上するとの報告もあります。私のクリニックでもクラークを採用したことによって、私は患者さんが診察室に入られた時には目を合わせてお迎えすることができ、退室される時もしっかり見送ることができます。私が患者として医療を受ける立場であったとしたら、最初から最後までデスクトップから目を離さない医師より、最初から最後まで自分と目を合わせて会話してくれる医師の方に信頼を寄せると思います。

医療はサービスです。一流のホテルや航空会社などサービスを売り物にしている業界であれば、お客さまと目と目を合わせて会話することは当然のこととして実践しています。医療も一つのサービスと考えるならば、必然的にクラークを採用することになるのではないでしょうか。

さらに、クラークがいると、診察室ばかりでなく、受付、検査、会計を含めた各ポジションを総合的に見渡して連携を図ってくれるので、お互いのポジションに有機的な繋がりができてきます。すると、自分のポジションでの渋滞を避けようとするからか、各ポジションのスタッフの業務習熟レベルが目覚ましく向上します。

例えれば、一つだけ欠けたジグソーパズルに、クラークというピースがすっぽりと入ったことで完成する・・・すべてのポジションにその業務を習熟した主体的に動けるスタッフが誕生するのです。つまり、業務を全体的に見渡せるクラークを置くことは、効率よく診療を行うという課題を解決することが大いに期待できるということです。

1/3ページ

最終更新:6/14(金) 14:00
幻冬舎ゴールドオンライン

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事