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調整ミスは繰り返さない…33歳・村田諒太が気づいた失敗論「常に魔法を求めるから」

6/14(金) 11:03配信

THE ANSWER

「7・12」ブラント戦へ、調整のカギは「疲労とエラーの見極め」

 ボクシングの前WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)が13日、都内の所属ジムで練習を公開した。7月12日にエディオンアリーナ大阪で同級王者ロブ・ブラント(米国)と対戦。昨年10月に米ラスベガスで王座を奪われた因縁の相手とのリベンジマッチに向けて調整した。ボクサー人生を懸けて戦う33歳にとって、培ってきた経験値が生かされている。

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 大一番まで残り1か月を切った。追い込みで疲労が溜まり、調整が難しくなる時期。常に脳をフル回転させる希代のボクサーは、常に試行錯誤の日々を送ってきたが、その中で大切なポイントを語った。

「疲労が原因で動きが悪くなる時と、テクニカル(技術的)なことをやって悪くなる時の分別が難しい。これがトライ&エラーのエラーなのか。エラーなら直さないといけないし、疲労だったら休まないといけないし」

 毎日、毎週試合のある競技と違い、本番は数か月に1回だけ。そのために実戦形式のスパーリングを繰り返すが、本番と練習では緊張感が大きく異なる。本番のリングは一つのミスが命取りになり、“試す”ことが難しい。昨秋の調整は完璧とは言えない状況だった。

「前回の失敗もある。大きな経験だった。ダメな時期にこれを変えようとか、今さら打ち方うんぬんを変えるとか。迷いだっていらないし、これくらいの時期にダメだダメだと思って悪循環に陥ったりとかもある。不安に勝てなかったところもある。その辺りは前の試合で経験した」

 ラスベガスでのV2戦前は、スパーリングなどで修正を繰り返したという。「疲れとテクニカルの見極めでミスがあったと思う」。結果的にコンディションにわずかなズレが生じた。中盤はワンツー、ボディーなどダメージを与える得意の展開も垣間見せたが、足を使って動き続けるブラントを仕留めきれなかった。そんな失敗が今回の調整に生きている。

アマ時代に味わった基本の徹底

「これもキャリアですよね。スポーツ選手ってなんで調子を崩すかっていうと…、これは僕の説ですよ? 常に魔法を求めているんですよ。こうやったらいいとか、これさえやったら勝てるとか、型とかちょっとスペシャルなものを見つけようとしているんですよ。スペシャルになりたいから。でも、ほんとそれって、僕にも前は当てはまった」

 アマ時代の日本代表合宿でも基本練習を徹底することがあった。若かりし村田には、世界一を目指す中で疑問を持つ時間だった。「なんでこんなことするんだよ。こんなのできるよ、馬鹿じゃねぇかよってずっと思っていた。(今やるべきことは)もう基本しかないんで。基本の繰り返し。でも、人間って基本と思わないんですよね。取材でもそうじゃないですか。どうすればいいとか聞かれて、自分で因果を付けて、錯覚を起こして。そうならないように基本をずっとやっている」

 2012年ロンドン五輪金メダルからプロ14勝(11KO)2敗。「もう変えない。何年やってきたんだって」。当然ながらブラントへの対策は改善を加えていくが、培ってきた技術の中で大切なものは貫き通すつもりだ。運命のリングへ、ボクサー人生をぶつけにいく。

THE ANSWER編集部

最終更新:6/20(木) 23:31
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