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「体内時計」こそが、肥満を左右する。では、いかにコントロールするべきか

6/15(土) 7:02配信

Tarzan Web

食を時間の観点から研究されている「時間栄養学」をもとに、腹割りの方法を紐解いていこう。肥満と筋肥大を左右する体内時計をいかにコントロールするか、この分野の第一人者、早稲田大学先進理工学部教授・薬学博士の柴田重信さんに聞きました。

「体内時計」こそが、肥満を左右する。

食事をコントロールするうえで「内容」や「量」だけでなく、「いつ食べるか」という視点で捉える学問を時間栄養学という。この分野の第一人者である柴田重信教授によれば、私たち人間の時間軸を調整する「体内時計」こそが、肥満を左右する重要なファクターだという。

ご存じの通り、ヒトのカラダは24時間のサイクルで変化している。夜になれば眠くなり、朝は自然に目が覚める。目には見えなくても起床直後には心拍数が上がりはじめ、夕方には体温上昇のピークがやってきて、夜には成長ホルモンが盛んに分泌される。このような一日の周期をサーカディアンリズムといい、私たちはこれを「体内時計」と呼んでいる。

「夕方頃から活動が盛んになるいわゆる“夜型”の人はこの体内時計が狂いやすく、糖尿病、代謝異常、内臓肥満、筋萎縮といった不調が起きやすい状態になります。

ところが、正確にはヒトの体内時計は24時間よりも少し長い24.5時間の周期で動いているため、放っておくと自然と生活リズムが夜に引っ張られやすいという特性があります。そのうえ、現代人は夜でも太陽光と同レベルの光を浴び、スマホやパソコンに夢中になって就寝時間が遅れがち。社会的に夜型へ移行しつつあるのです」

朝食にタンパク質を摂ると。

後ろに倒れやすい生活リズムを元に戻すには、体内時計をリセットする必要がある。その働きを持つのが、覚醒ホルモンを多く分泌させる「朝の光」と、毎日の「朝食」だ。

「“炭水化物を食べて血糖値が上がるとインスリンが分泌され、そのインスリンが体内時計を合わせる”というのが朝食におけるこれまでの定説でした。しかし考えてみれば、糖尿病の患者はインスリンを使えない。体内時計をリセットできないことになってしまいます。

そこで我々が注目したのが、インスリンに類似した構造を持つ『IGF-1(インスリン様成長因子)』。このIGF-1がインスリンに代わって、同調のシグナルを引き起こすということが最近の研究で明らかになりました。そしてIGF-1を上昇させるのが、タンパク質が豊富な食事なのです」

朝はおにぎり1個、パン1枚のみと単食傾向だった人は、茹で卵や牛乳、プロテインなどを足すことで体内時計がリセットされやすくなる。さらに、朝食にタンパク質を摂るとこんなメリットも。

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最終更新:6/15(土) 7:02
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