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いま最も輝いているヒロイン 吉岡里帆が語る「演じながら考えたこと」

6/15(土) 9:02配信

FRIDAY

「今までの吉岡さんのイメージとは全く違う部分、根っこにあるものを、この映画で何とか引きずり出したい」

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『パラレルワールド・ラブストーリー』の森義隆監督は、クランクイン前、彼女にそう伝えたという。

「撮影中、自分の中で感情をコントロールしようとすると、監督にはすぐばれてしまって。『もっと苦しんでいる部分、燃えたぎっている部分をむき出しにしてほしい』と言われました。結果として、『すごい悪女だったね』なんて言われたりしましたが(笑)、私は、今回演じた麻由子を悪女だとは思っていないんです。

葛藤しながら生きている切なさがあるから。男性を凌駕しようとしたり、翻弄する部分はあるけれど、真の善が悪に見えることだってあると思う。誰にでも理解される愛というより、麻由子と、玉森裕太さん演じる崇史、その二人だけにわかる愛を表現したかった。

崇史は、子供っぽくて独りよがりな部分がある人だけれど、だから放っておけない。自分がいないとダメだと思わせる人です。好きな女性と何が何でも一緒にいたいという強引な部分も、崇史の魅力だと思います」

二つの世界が交錯する複雑な展開。誰がどこでどのように嘘をついているのか。迷宮に入り込んだような気分になるが、

「私自身は嘘のつけない性格だと思いますし、信頼している人に、嘘はついてほしくない。無理してスマートに振る舞うより、ダメな部分が見たいと思ってしまう(笑)。何事も真実が好きです」

と話す。苦しすぎるところが演じる面白さだと語る彼女は、葛藤ともがきと反省の中で、生きている実感を得る。でも、家に帰ってまで役は引きずらない。

「お芝居は共同作業。ヒートアップするのは人がいるときだけにしないと」

一人で熱くなるのは恥ずかしいのだそう。自らを俯瞰で見る目を持っていることも女優に不可欠な才能の一つだ。

映画『パラレルワールド・ラブストーリー』の原作は、累計発行部数150万部を超える東野圭吾の傑作ミステリー。主人公の崇史は、目が覚めるたびに変わる2つの世界を行き来しながら、やがて真実に辿り着いていく。様々な嘘と真実が混ざりあう中、崇史と麻由子が愛を確かめ合う場面は、幻想的なほど美しく、同時にとても儚い感じがした。

「この物語で、主要な登場人物は皆、嘘と後悔にまみれています。愛しあう男女が二人きりになった時、普通なら、心が開いて、お互いの感情が溢れていくものですよね。でも、この作品では、崇史も麻由子も、心の本当の部分はひた隠しにしている。そんな男女のあり方がせつないんです。だから、できるだけ繊細に演じたつもりです。

私は嫌ですが、この二人ほどでなくても、男と女は、常に秘密を隠し持ってしまうものなのかもしれない。演じながら、私もいろんなことを考えさせられました(笑)」

東野自身、「本作のアイデアが生まれたのが20代、小説にしたのが30代、そして今はもう書けない」とコメントしたように、ミステリーの体裁を取りながら、“全身全霊で人を愛するとはどういうことか“を問う、深い愛の物語になっている。

「試写を観た大人の女性から、『久しぶりに胸が苦しくなったわ。若いっていいわね』という感想が聞けて、とても嬉しかったです。この映画を観て、誰かを本気で愛した記憶を、思い返してもらえれば」


吉岡里帆 26歳 
京都府出身。’13年より芸能活動を始め、NHK朝ドラ『あさが来た』(’15~’16年)の田村宜役、『ゆとりですがなにか』、『カルテット』、『ごめん、愛してる』など人気ドラマで注目を集め、’18年ドラマ『きみが心に棲みついた』、『健康で文化的な最低限度の生活』で主演を果たす。映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』ではヒロインを務めた。

映画『パラレルワールド・ラブストーリー』は絶賛公開中。『ホットギミック ガールミーツボーイ』、『見えない目撃者』も今年公開を控えている

最終更新:6/15(土) 9:02
FRIDAY

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