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世界GP王者・原田哲也のバイクトーク Vol.11 「シビアな世界に入り込まないために」

6/15(土) 19:30配信

WEBヤングマシン

こう見えて、いろいろ気を遣っているんです(笑)

1993年、デビューイヤーにいきなり世界GP250チャンピオンを獲得した原田哲也さん。虎視眈々とチャンスを狙い、ここぞという時に勝負を仕掛ける鋭い走りから「クールデビル」と呼ばれ、たびたび上位争いを繰り広げた。’02年に現役を引退し、今はツーリングやオフロードラン、ホビーレースなど幅広くバイクを楽しんでいる。そんな原田さんのWEBヤングマシン連載は、バイクやレースに関するあれこれを大いに語るWEBコラム。第11回目は、楽しむことに徹する、そのためのモノ選びなどについて。

TEXT:Go TAKAHASHI

バイクを心から楽しんでもらいたい

茂原ツインサーキットで行っている「原田哲也ライディングレッスン」で心がけているのは、人それぞれのスキルに合ったアドバイスをすること、そしてもうひとつ、楽しんでいただくことです。僕のレッスンはだいたい3月から始まり、8月は暑いからお休み、9~11月にまた開催し、12月以降は寒いからお休みです。そして申し訳ないのですが、雨天中止とさせてもらっています。

寒い時、暑い時、そして雨が降っている時にバイクに乗っても、つらいばかりで実になりません。みんなで日程を揃えたり、仕事を休んだり、宿を予約するようなツーリングならガマンせざるを得ないこともあると思いますが、サーキットをそれなりのペースで走るレッスンなので、つらい要素は少しでも排除したいんです。寒さ暑さや雨はライディングのリスクを高めるので、避けた方が無難だと僕は思っています。

ちなみに開催時間も考慮しています。午前8時から始まって、終わるのはだいたい午後2時頃とちょっと早め。自走でいらっしゃる方が多いので、帰りに渋滞に巻き込まれるのを避けるためです。それに、夕方までに帰り着ければ家のことも少しはできるかな、と。こう見えて、いろいろ気を遣ってるんですよ(笑)。

それもこれも、バイクを楽しんでいただきたいから。というのも、僕自身、プロになってお金をいただくようになるまでは、ただひたすらバイクが楽しくて仕方なかったんです。子供の頃は、学校が終わるとすぐポケバイコースに行って、日が暮れるまで走り回ってました。まわりでは親に結構激しく怒られている子もいましたが、僕は父に怒られたことがないんです。あ、いえ、1度だけありました……。

小5の時のこと、ポケバイチームの方がエンジンをオーバーホールして組み上げてくれたんですが、たまたま思うように加速しなかったんです。「これじゃどうせ勝てないよ」。ふてくされて模擬レースをテレテレと走りピットに戻ると、父にヘルメットの上からゴツンとされました。「バイクがどんなに遅くても、一生懸命に走らなくちゃエンジンを組んでくれた人に失礼だぞ。真剣にやれ!」と叱られたのを、よく覚えています。

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最終更新:6/15(土) 19:30
WEBヤングマシン

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