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カナダの注目女優が語る、若者が自分を見失う理由「目標は見つけるものではない」

6/15(土) 8:45配信

bizSPA!フレッシュ

将来の夢や目標は“見つける”ものではない

――若いうちから、自分のやりたいことと、やりたくないことがはっきり分かっていたカレルさんが育った背景には、まずは“個を確立する”というカナダの文化もあると思います。反対に日本では、個を確立する前に他者を優先してしまう文化もあります。こういった文化のなかでは、自分のやりたいことを見つけるのが難しいかもしれません。

カレル:「将来何をしたいか?」という問いかけそのものが私は間違っていると思うんです。「何かを見つけなければいけない」というプレッシャーに私たちは小さな頃からさらされています。でもね、私たちは何者にもなれるんですよ!

 人は誰でも素晴らしい可能性に満ちているのに、自分の“直感”を信じるよりもプレッシャーに負けて、将来の仕事を“見つけなければいけない”と思い込まされる……。将来や目標って“見つける”ものではないと思うんですよね。ここに、若者が自分を見失ってしまう理由があるように感じます。

シンデレラ・ストーリーとは一線を画す成長物語

――レオニーとスティーヴの恋人のような、親子のような曖昧な関係はとても象徴的です。

カレル:2人の性格はとても正反対。レオニーはエネルギーいっぱいだからこそ、将来について悩み、もがいています。一方、スティーヴは野心もないし、自分の小さな世界に幸せを見出している。2人は自分にないものをお互いのなかに見つけて、ある意味、お互いから学びあっています。

 恋愛にいたらなくても2人は十分に、自分が不足している部分を補う関係なんではないでしょうか。そういった男女関係もアリですよね。

――女の子が年上の男性との恋愛から学び、成長するというハリウッド型の成長物語とは一線を画しているところが本作の素晴らしい点だと思います。特にラストシーンにこの点は表現されていますが、カレルさんにとって本作のユニークな点はどういうところでしょうか?

カレル:第一に、シーンとはミスマッチのような意外性のある音楽が使われているところ。あるときはヒッチコックのような、あるときはディズニー映画のような音楽が、絶対に合わないと思われるシーンで使われています。第二に、都会を舞台にした映画が多いなかで、平凡な田舎町を舞台にた平凡な若者を主役に据えているところ。ドラマチックな展開はないのですが、観客に様々な問いかけをする。そんなところをぜひ皆さんにも感じてもらえればと思います。

<取材・文/此花さくや>

bizSPA!フレッシュ 編集部

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最終更新:6/15(土) 8:45
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