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「遠慮せずに外で恋愛していい」夫からの驚きの提案を、32歳の妻が受け入れた理由

6/15(土) 5:20配信

東京カレンダー

―“女”の幸せとは、結婚し、子どもを産み育てることである。

そんな固定観念は、とうの昔に薄れ始めた。

女たちは社会進出によって力をつけ、経済的にも精神的にも、男に頼らなくてもいい人生を送れるようになったのだ。

しかし人生の選択肢が増えるのは、果たして幸せなことだろうか。

この連載では様々な女たちの、その選択の“結果”をご紹介する。

File2:幸せなはずだった、専業主婦

名前:井上真弓(仮名)
年齢:32歳
職業:専業主婦
住居:石神井公園


「何事も、重要なのは“バランス”だと思いませんか」

真弓はそう言って、静かに目を伏せた。

「ひとりの男性に永遠の愛を誓う時代でもないじゃないですか。なら子どもたちのために、円満な家庭を築ける道を選んだだけの話です」

子育てがひと段落した彼女には今、時々食事するデート相手が何人かいるという。

口調こそ穏やかだが、そこには何かを振り切るような、投げやりとも思えるような意思の強さが伺えた。

「私は23歳で長男を産んだんです。年子の娘も小学生になりました。主人はひと回りも年上ですし、もうどうやっても“男女の仲”には戻れませんから」

そうしてニコリと微笑んだ真弓は、清楚な見た目とは相反する不思議な色気を漂わせている。

「私のこと、最低な母親だと思うでしょう。でも...」

さらに彼女は、衝撃的な言葉を口にしたのである。

「子育ても落ち着いたし、外で恋愛でもしてみたら?と私に提案したのは、主人なんですよ」

幸せだった新婚生活

派手ではないものの小ぶりなパーツが整った真弓の幼げな顔立ちは、明らかに男好きしそうだ。また20代前半で出産を終えた彼女は腰つきもほっそりと、子持ちとは思えない軽やかさがある。

「妻の私が言うのも何ですが、主人は根っからの人気者気質というか...そう、“人たらし”の代名詞みたいな男なんです」

某音楽会社でプロデューサーをしていたという夫と真弓は、たまたま参加した食事会で出会ったそうだ。

「初めて会った時のことはよく覚えています。よく通る大きな声をしていて、豪快に笑う年上の男性でした。話が面白くて、大勢が集まる場で細かな気が利くのは今も変わっていませんね」

真弓は懐かしそうに目を細める。当時彼女は新卒でメガバンクに一般職で勤めていたが、二人は瞬く間に恋に落ち、すぐに寿退社を決めたという。

「仕事に未練なんてなかったです。好きな人と結婚して専業主婦になる以上の幸せなんてないと思ってましたし、それが普通だったので」

疑う余地のない幸福に包まれた彼女は年上の夫に溺愛され、すぐに子宝にも恵まれた。

「子育てはそれなりに大変でしたし、夫は職業柄、夜は遅いし休日出勤も多くて寂しい思いもしましたが、自分の人生は比較的順調だと信じていました」

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最終更新:6/15(土) 5:20
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