ここから本文です

イタリアにも魚醤の産地があった! アマルフィ海岸で絶品パスタを堪能

6/15(土) 7:00配信

CREA WEB

#174 Cetaraチェターラ(イタリア)

 南イタリアのソレント半島の南岸、アマルフィ海岸。

 前回は海岸線に連なる町の中でもメジャーどころをピックアップしましたが、今回は「食」をテーマにさまよった、小さな町をご紹介しましょう。美味しい名物料理と出会えました! 

 まず向かったのは、コラトゥーラ・ディ・アリーチ・ディ・チェターラ(以下、コラトゥーラ)と呼ばれる、魚醤の一種の産地。

 ナンプラーやニョクマム、しょっつるなど、アジアの調味料だと思っていた魚醤が、ヨーロッパにもあったとは! 

 古代ローマ時代に使われていた調味料「ガルム」から変遷してきたというコラトゥーラ。

 そもそものガルムは肉料理、魚料理、デザートにまでも振りかけられ、食事に欠かせないばかりか、水で薄めたものは犬にかまれた時や赤痢などにも万能薬として使われたとか。

 オセアニアの万能薬「ノニ」をも超える、信頼ぶり。もはや魔法の域です。

 けれど古代ローマ時代の終焉とともにガルムの製造法も立ち消え、ヨーロッパではこのコラトゥーラくらいしか残っていないそう。

 その産地が、アマルフィとサレルノのほぼ中間に位置するチェターラです。アマルフィ海岸では今や珍しい漁業を主産業とする小さな町です。

コラトゥーラのパスタのお味は?

 標高932メートルのデマニオ山をはじめとするラッターリ山脈が背後に迫り、漁港へ降りていく道を軸に町が広がるチェターラ。

 町の中心には教会のドゥオーモがそびえ、埠頭には小さな漁船がずらりと並んでいます。

 町名がラテン語で“マグロ漁の網”や“アルマドラバ(定置網漁)の大型魚を扱う魚屋さん”などを意味するあたりからも、昔から漁業がさかんだったことを思わせます。

 人口は2,100人ほど。観光客は見かけず、レストランや公園のベンチには地元の知り合い同士が寄り集まって会話を楽しんでいる様子。日曜の午後、穏やかな時間が流れていました。

 さぁ、コラトゥーラを実食。

 旅行サイトの口コミを参考に、選んだレストランは「リストランテ・サン・ピエトロ」。

 コラトゥーラのスパゲッティは太麺にガーリックと唐辛子、コラトゥーラとオリーブオイルのシンプルな味付け。独特の臭みも、塩味もほどよく、風味豊か。

 3種のアンチョビの前菜も平らげ、すっかり大満足。

 コラトゥーラを買いに、レストランで教えてもらった「ネットゥーノ」という食料品店へ行ってみることにしました。

 店内の棚を見繕っていると、店のご主人が「作っているところ、見てみる?」。

 小魚の独特の香りで満たされた小さな工房には、塩をふいた樽がずらり。その脇で、いわしを開き、積み上げる作業をせっせとこなす女性が一人。

 日本にも輸出しているというけれど、なんとも家内工場的なスタイルでした。

1/2ページ

最終更新:6/15(土) 7:00
CREA WEB

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事