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上向き傾向『あなたの番です』、能動的に観ることで楽しめるSNS時代の王道ミステリードラマ

6/16(日) 8:10配信

コンフィデンス

 田中圭と原田知世が「15歳差カップル」役でW主演を務める、サスペンスドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)。日本テレビでは25年ぶりの2クール連続放送となる「意欲作」だった。しかし、放送開始前の注目度の高さに対し、前半の第1章では視聴率において苦戦を強いられてきた。

【写真】西野七瀬ら『あなたの番です』キャスト陣のソロカット

 実際にドラマを観てみると、「交換殺人ゲーム」というテーマの目新しさを除くと、ストーリー展開などは実に王道のミステリーとなっている。また、視聴者の間では、後半にかけて着実に盛り上がりを見せているし、視聴率も第9話では、6%台だった前4話から8.0%へと上昇している。では、なぜ苦戦の様相を呈したのか。第2シーズンを前に、その理由を考え、第2シーズンからの楽しみ方を改めて考えてみたい。

■苦戦の最大の理由は「2クール連続」のハードルの高さ

『あなたの番です』が苦戦した最大の理由は、いちばんの売り文句であった「2クール連続」がイメージさせるハードルの高さにあったのではないだろうか。例えば、分厚いミステリー小説を目の前にしたとき、ミステリー好きは手強さを感じてワクワクする。その一方で、普段ミステリーや、小説そのものを読み慣れていない人は、分厚さだけでウンザリしたり、尻込みしたりして、手に取らないことは多々あるものだ。

 2クール続く『あな番』には、そんなミステリー好き以外の人にとって「めんどうくさそう」という印象があったのではないだろうか。当然ながら、近年の連ドラの主流となっている「1話完結」スタイルでないことも、「入りにくさ」には影響している。同スタイルは、見逃してもかまわないし、途中からでも入りやすいメリットがある一方、クライマックスにかけて積み上げられていくカタルシスが得られにくいデメリットがあることは、よく指摘されている。

 まして『あな番』のようなミステリーの場合、毎回はじめの部分で振り返りがあるとはいえ、初期設定を把握していないとついていけないし、1話見逃してしまうだけでも、わからなくなってしまうことが多い。しかし、「途中から入れない」「見逃せない」からこそ、見続けている人にとっては回を重ねるごとにおもしろくなっていくのは、ごく自然なことだ。

 また、「人がたくさん死に過ぎる」ことに抵抗感を示す声も多数ある。これはちょっと意外だったのだが、『あな番』について「怖すぎる」という声が多いこと。

 確かに、登場人物たちの意外な裏の顔が垣間見えたときにはゾッとする怖さがあるし、役者さんたちの狂気の演技に鳥肌が立つこともある。しかし、死亡フラグの立ち方や展開そのものは、意外と王道だ。「グロい」という声もあるが、70~80年代に放送されていた数々の怪奇&恐怖番組を親しんできた層にとっては、おそらく「グロい」という印象はあまりないに違いない。思うに、「怖さ」と「辛さ(からさ)」は、感じ方の個人差が著しく大きいもので、好きな人は相当に強烈な刺激を求める一方で、苦手な人は一切受け付けない部分もあるのだろう。

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最終更新:6/16(日) 8:10
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