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4月クールは5作が該当、連続ドラマ「ダブル主演」増加の背景

6/16(日) 9:00配信

コンフィデンス

 4月クールは、ここ最近のなかでも特に「ダブル主演」による連続ドラマが目立つ。中条あやみ&水川あさみ主演の『白衣の戦士!』、原田知世&田中圭主演の『あなたの番です』(ともに日本テレビ系)、乃木坂46・山下美月&萩原利久主演の『電影少女 -VIDEO GIRL MAI 2019-』、西島秀俊&内野聖陽主演の『きのう何食べた?』(ともにテレビ東京系)、二階堂ふみ&亀梨和也主演の『ストロベリーナイト・サーガ』(フジテレビ系)と、実に5作ものドラマがそれに該当する。

【一覧表】直近3年の「ダブル主演」ドラマ数の推移

◆俳優のイメージに直結、視聴率至上主義の弊害

 直近3年の「ダブル主演」ドラマを振り返ると、各クールだいたい2~3作前後で推移。該当作の放送が一切ないクールもあり、見比べると今期いかにその数が多いかがわかるだろう。また、これまでは深夜帯の作品にダブル主演作が散見されていたが、今期はゴールデン・プライム帯の作品にも多く見られている点が特徴だ。

 ではなぜ、ダブル主演ドラマが増加傾向にあるのか? ドラマ解説者の木村隆志氏は、その背景の1つにテレビ界の「視聴率至上主義」が影響しているのではないかと分析する。

「かつては、20代前半の俳優が主演を務める作品が最も多かったのですが、近年は『大事な時期に、低視聴率俳優のイメージをつけたくない』と映画を優先させるケースが増えています。これは30代の俳優も同様で、放送枠や作品を比較検討しながら出演作を選ぶ俳優が増え、リスクを分散できるダブル主演のほうがオファーを受けやすくなっています」(木村氏)

 このことは、過去の『コンフィデンス』誌のインタビューで、鈴木おさむ氏が語った「どんなに頑張って良い芝居をしても正当な評価をしてもらえず、実態のないような視聴率で叩かれたりしますからね。スマホを開けば、それがネットニュースにもバンバン出て……。相当なメンタルじゃなければやっていられないですよね。いろんな意味で、視聴率とは別の新たな指標は必要だと思いますよ」(鈴木氏/『コンフィデンス』18年6/18号より)という言葉からも窺い知ることができる。また、昨年の話題作『アンナチュラル』や現在放送中の『わたし、定時で帰ります。』(ともにTBS系)のプロデュースを手掛ける気鋭の女性プロデューサー・新井順子氏も、昨年4/30号の同誌インタビューで、現在テレビドラマで主演を張ることがどれだけ勇気のいることか持論を展開していた。

 時代と共にテレビ視聴のスタイルは目まぐるしく変化。最近は、タイムシフト視聴率や総合視聴率、動画配信サービスでの再生回数など、時代に合わせて“新たな指標”も定着しつつあるが、未だにリアルタイム視聴を重要視する流れは強い。ネットニュースでは、世帯視聴率が取れないことをフックにした“下げ記事”なども目立つ。こういった弊害が少なからずクリエイティブに影響している可能性はありそうだ。

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最終更新:6/16(日) 9:00
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