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ボーダートップの魅力が永遠に色褪せない理由

6/16(日) 19:20配信

ハーパーズ バザー・オンライン

 何かがクラシックなものになるには時間がかかる。本物のクラシックが発明されることは滅多にないけれど、トレンドにこだわったり、テイストを変えたりすることに消極的になることで、地位と人気を獲得するのだ。
 クラシックとは、通常シンプルなアイデアから生まれるもの。もともとは漁師たちが着ていた、ブレトン、すなわちボーダーを例にとってみよう。

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 今日、私たちのほとんどがボーダートップを持っている。その魅力はずっと、そして今でも広範囲に及ぶ。カート・コバーンはそれを破れたジーンズとコンバースに合わせて着た。ブリジット・バルドーは、カプリパンツとバレエシューズで。キャサリン妃はスキニージーンズとローファーに合わせるのがお好みだ。
 ファッション界の大々的な宣伝活動がなくても成し遂げられたものだ。結局のところ業界は、ほとんどの女性たちがすでに持っているものを支持することで得られるものなど何もない。

「ファッションにおける偉大なクラシックアイテムは、実はあまりありません。リトルブラックドレス、キャメルコート、トレンチコート――そしてボーダートップはこうした偉大なアイテムの中でもトップに君臨するのです」と『ハーパーズ バザー』UK版の編集長、ジャスティン・ピカディは述べる。「その魅力は、完全にタイムレスです」

 私たちのフレンチスタイルへのこだわりを考えると、フレンチシックの代名詞が、こんなにもありとあらゆるところに存在するものとなったことは驚きに値しない。映画『勝手にしやがれ』で、ボーダーのボートネックトップを着ているジーン・セバーグほど、パリジャンスタイルを代表するものなどあるだろうか?
 おそらくもっと印象的なのは、王族であろうとロックスターであろうと、ボーダートップはさまざまな人々にさまざまなイメージを投影できるということだ。映画『理由なき反抗』での、ジェームズ・ディーンのボーダートップはお気楽で若々しかった。パブロ・ピカソやジャクソン・ポロックが着るとそれはアーティスティックでそぎ落とされたものに。そしてアンディ・ウォーホルやイーディ・セジウィックは、それにマンハッタンのクールな雰囲気を添えた。
 ボーダートップを着るとプレッピーに見える人もいるし、無頓着でクールに見える人もいる。その強みは、平等主義にある。ボーダートップは、着用する人々のパレットを浄化するようなエレガンスをもたらすのだ。

ボーダートップは、船員たちが暖かくいるために必要とした、機能的なアイテムとして着始められたもの。17世紀に遡ると、それらは捕鯨船員たちによって、18世紀に入ると漁師たちによって着用された。1923年はボーダートップがファッションの境界へと入った決定的な瞬間だった。その年、アメリカ人のアーティスト、ジェラルド・マーフィーが、船の備品を買うためにマルセイユへショッピング旅行へ出かけ、彼自身とゲストのためのボーダー柄のマリントップとともに帰ってきたとき、“今日まで続くトレンドが始動”したのだ。

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最終更新:6/16(日) 19:20
ハーパーズ バザー・オンライン

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