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「いだてん」は視聴率だけじゃ語れない! 中村勘九郎と綾瀬はるかにその魅力を聞いてみた

6/16(日) 11:00配信

文春オンライン

 現在放送中のNHK大河ドラマ「いだてん~東京オリムピック噺~」(以下、いだてん)は、“日本で初めてオリンピックに参加した男”金栗四三と、“日本にオリンピックを呼んだ男”田畑政治の二人が主人公。日本が初めて参加し、大惨敗を喫した1912年「ストックホルム」、幻となった1940年「東京」を経て、1964年に東京オリンピックが実現するまでの、明治・大正・昭和にまたがる激動の半世紀を描いている。

【写真】金栗を演じる中村勘九郎さんと、その妻・スヤを演じる綾瀬はるかさん

 脚本は朝ドラ「あまちゃん」の宮藤官九郎だけに期待が高まったが、蓋を開けてみると予想外の大苦戦。初回の視聴率は15.5%を記録したが、第6回以降は1桁台が続き、大河史上ワースト記録を更新している。

 ところが――。視聴率とは反比例して、「いだてん」ファンの熱量は急上昇中だ。6月9日放送の第22回「ヴィーナスの誕生」は、放送直後からツイッターなどで「神回」と絶賛する声が溢れた。

 乙武洋匡氏は、

〈個人的には、『龍馬伝」と並ぶ“俺史上”最高傑作だけどな。2回に1回は泣かされてる。〉

 岩手県知事の達増拓也氏は、

〈ツイッターには絶賛、激賞があふれ、この第22回が今までで最高の神回だというツイートも多い一方で、大河ドラマ視聴率の最低更新というニュース。新しい視点や新しい趣向で、人や社会の真実を浮き彫りにする #いだてん 。まさに、変革は常に少数者から始まる、ということかもしれません。〉

 とツイートした。

「なんだか気になるけれど、今さら話についていける気がしない……」

 こう思っている人も多いのではないか。

 そんな方々のために、 「文藝春秋」7月号 では大河ドラマ「いだてん」を大解剖。前編の主人公・金栗を演じる中村勘九郎(37)、その妻・スヤを演じる綾瀬はるか(34)が、金栗四三の魅力やドラマのあらすじ・見どころなどを語り尽くした。

綾瀬はるかが一番印象に残っているセリフ

「日本マラソンの父」と言われる金栗四三は、1912年のストックホルムオリンピックにマラソン種目で出場した、日本で最初のオリンピック選手だ。さらに、今やお正月の風物詩となった箱根駅伝を考案。日本各地で学生への指導をおこない、日本にマラソン文化を根付かせていった。

 対談では、そんな金栗の“ある一言”が話題に。

綾瀬 私、このドラマで一番印象に残っているセリフが、「もう日本に走る道はなか」なんです。日本各地を走り尽くした金栗さんが、満足したようにつぶやくんですよね。

中村 本当に天才と奇人は紙一重ですね。もちろん、尊敬の意味を込めて言っています(笑)。

“大河”としての魅力を語る際には、夫婦漫才のようなやり取りも。

中村 「いだてん」は大河ドラマでは非常に珍しい近現代を扱っていて、戦国時代や幕末のような派手さはない。そこに従来の大河ファンの方々はがっかりされるのかもしれません。でも、近現代史は僕達がちゃんと学ばなくてはいけない時代のはずです。今の学校教育では、最初の縄文・弥生時代はじっくりと学ぶのに、最後の近現代史は時間切れみたいになってしまい、ささっと済まされてしまう。

綾瀬 でも縄文・弥生時代って、実際に勉強するとちょっと面白いんですよ(笑)。

中村 いや、面白いんだけど(笑)、近現代は、現在の日本の土台となる部分がつくられた時代ですから、もっと重要視されてもいいんじゃないかということです。近現代だからこそ、現代と地続きになっていて、歴史を身近に感じられる。

 ドラマでは今後、高橋是清、ムッソリーニ、ヒトラー……名だたる歴史上の人物が登場。本格的な昭和史が始まり、戦争と政治が物語に深く入りこんでくる。

 前編のフィナーレは6月23日放送の第24回。次の回からは後編に突入し、主人公は新聞記者・田畑政治(阿部サダヲ)へとバトンタッチとなる。

「いだてん」夫婦対談「金栗四三に惚れました」は、 「文藝春秋」7月号 に全文掲載されている。

 波に乗るのは今からでも遅くない。低視聴率ばかりに捉われると、大河史上最高の瞬間を見逃すかも!?

「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2019年7月号

最終更新:6/16(日) 11:03
文春オンライン

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