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中小企業が戦略フレームワークを活用する際の「3つの留意点」

6/16(日) 7:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

※本連載では、公認会計士・米国公認会計士の資格を持ち、数々の企業でコーポレートファイナンスを通じて新たなスキームを構築してきた株式会社H2オーケストレーターCEO、一般社団法人M&Aテック協会代表理事および公認会計士久禮義継事務所代表である久禮義継氏が、新時代に中小企業が生き残るための経営戦略を提案していきます。

「机上の分析」では経営判断を誤るリスクも

中小企業が戦略フレームワークを具体的に活用して、戦略検討を進める際に注意しなければならない点を、深掘りしていきます(※1)。

※1 個々の戦略フレームワークは昔から幅広く使われているものであり、分量にも制限があるため、基本的にここで解説することはしません。ググったらいくらでも定義や使い方が出てきますので、詳細については個別に調べてみてください。

これから説明することを一言でいうと「決して戦略フレームワークに振り回されてはならない」ということです。例えるならば、「免許を取って運転の仕方がわかっても、運転が下手くそだったら、事故ってしまう」という感じでしょうか。

今回も分量が多いので、戦略フレームワークの利用マニュアル「学習編」・「実践編」の2回に分けて解説します。

では、一つ一つ説明していきましょう。

(1)「完璧を目指さない!」分析における限界を理解する

これはマクロ環境とミクロ環境に分けて説明したいと思います。

マクロ環境分析における最大のポイントは「中小企業にとって自社でコントロールすることは基本的に不可能」という事実です。また、巨大企業といえどもマクロ環境については受動的な立場にならざるを得ません。したがって、マクロ環境分析の典型ツールであるPEST分析を行う場合、その結果はあるがままに(As is)受け止めることを前提に分析を進め最良の打ち手を探る・見極めるという流れになるでしょう。

次に、ミクロ環境分析を見てみると、中小企業の場合は情報が限定的となりがちという問題にぶち当たります(※2)。

※2 大企業の場合は、レポートの入手、データベース会社の活用など様々な形で情報を入手する手段がある(情報収集に一定のコストが要する場合もあるが)。上述のマクロ環境に関する情報は一連の報道や各種文献などによって比較的容易に入手が可能。

ミクロ環境にかかる情報が限定的であると、当然分析結果の精度は落ち、経営判断も誤った方向へと向かうリスクが高くなってしまいます。せっかく時間と労力を要して分析した結果がそれでは皮肉なことこの上ないでしょう。こうなると変な話ですが、分析を行わなかった方がマシという話にもなりかねません。

その対策として一つあるのが、「足で稼いで分析」するということです。

机上の分析(資料の入手→資料の構造を整理→定性的・定量的に分析実施する)には限界があることと、分析の手間を考えると費用対効果が高いケースがよくあります。特にB to Cビジネスの場合はその傾向が顕著です。イメージとしては次のような感じです。

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最終更新:6/16(日) 7:00
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