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『ディオール:パリから世界へ』展がダラス美術館で開催中。

6/17(月) 11:55配信

Casa BRUTUS.com

重松象平+ OMA NYがデザインした、ディオールの歴史を顧みる展覧会。デンバーでの大成功も記憶にまだ新しい。このたび空間デザインもあらたに、テキサス州ダラスで開幕した。

70年以上に及ぶディオールの歴史を華麗にひもとく、『ディオール:パリから世界へ』。クリスチャン・ディオールの〈ニュールック〉から、現クリエイティブ・ディレクターのマリア・グラツィア・キウリによるオートクチュールまで、ファションやジュエリー、アートワークや映像、貴重な資料など200点あまりのアイテムを通じて同ブランドの伝統を鮮やかに体験できる展覧会だ。

空間デザインを手がけたのは、重松象平+ OMA NY。コロラド州のデンバー美術館で同展を大成功に導いた重松は、エドワード・L・バーンズ設計によるダラス美術館で、そのモダニズム建築の特徴を積極的に活かし、新たな空間デザインを生み出した。

会場は11のセクションで構成されており、そのうちの1つ「Fields of Flowers(花畑)」では華やかなドレスと共に、モネやジョージア・オキーフの絵画を配置する。また「Splendors of the 18th Century(絢爛なる18世紀)」と題されたセクションでは、フリルを多用したドレス群の背後で、18世紀フランスの宮廷肖像画ジャン・バプティスト・マリー・ピエールの大作が堂々たる存在感を放つ。ディオールと、〈ダラス美術館〉の美術コレクションによる、時を超えた対話がここにある。

さらには、頭上にヴォールト型の天井を仰ぎながら、両脇には世界各地の文化にインスピレーションを得たガウンがズラリ並ぶ〈From Paris to the World(パリから世界へ)〉。実はこの展示、ジョン・ガリアーノがヴォールト型の天井をもつ空間でかつて行った、ショウへのオマージュが込められている。中央をモデルが歩き、その両脇に観客が位置したガリアーノのショウに対して、ここではクチュールをまとったマネキンにいわば見つめられながら、来場者がキャットウォークに立つ。


長さ35メートルにも及ぶ、この「infinite catwalk (果てしないキャットウォーク)」。反転するのは観る者と観られる側との関係性だけではない。上に向かってカマボコ型に穿たれた天井と、階段となっていわば下方向へのヴォールトを描くマネキンの台座とが、やはり反転し合うのである。

ディオールが築いてきた文化と、世界との関わりを通じ、この先の未来すらも予見させてくれる「美の聖堂」。ぜひその目で確かめられたい。

photo_James Florio text_Mika Yoshida & David G. Imber

最終更新:6/18(火) 13:45
Casa BRUTUS.com

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