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久保建英だけじゃない!コパアメリカは東京五輪世代のこの5人に注目!

6/17(月) 6:04配信

@DIME

久保以外のメンバーの活躍がコパアメリカの命運を握る!

リオネル・メッシ(バルセロナ)擁するアルゼンチンが15日の初戦でコロンビアに0-2で敗れ、いきなり混とんとした状態になっている2019年コパアメリカ(ブラジル開催)。日本も台風の目になるべく17日の初戦・チリ戦(サンパウロ)に照準を合わせている。

【ホスト国・ブラジル、対戦国・チリも久保に注目!】
 9日のエルサルバドル戦(宮城)で待望のA代表デビューを飾った久保建英のレアル・マドリード移籍が正式決定したことで、現地はにわかに騒がしくなっている。報道を受けて対戦国・チリの報道陣はもちろんのこと、ホスト国・ブラジルのテレビ局なども練習場に駆け付け、久保への取材を試みようとしている。本人は14日の練習後に「すみません。大会に集中したいんで、大会が終わるまでは大会のことだけしか答えないです」と宣言。レアルに関することは封印して、日本代表攻撃陣の主力の1人としてピッチに立とうとしている。その彼が3-4-2-1の2シャドウの一角に入るのか、4-2-3-1のトップ下に入るのかはフタを開けてみないと分からないが、その一挙手一投足に注目が集まっているのは間違いない。

 ただ、サッカーは1人のタレントだけで成り立つものではない。今回の日本もチームとして機能してこそ、チリやウルグアイ、エクアドルという強敵から勝ち点を得られるのだ。そういう意味で久保以外のメンバーにも注目すべきだし、彼らのブレイクが待たれるところだ。

【韋駄天・前田大然の爆発力に期待!】
 攻撃陣では永井謙祐(FC東京)以来、9年ぶりの大学生A代表・上田綺世(法政大)が話題になっているが、彼以上に際立った武器を持つ韋駄天・前田大然(松本山雅)が面白い。50m走で5秒7を叩き出したことのある快足FWは今季J1では毎試合のようにスプリント回数上位を記録。その抜群のスピードと加速の鋭さには、メデル(ベシクタシュ)やマリパン(アラベス)ら経験豊富なチリ守備陣も度肝を抜かれることだろう。

「普段、山雅では2シャドウをやっていて動き回る感じだけど、代表では1トップなので、ゴール前でずっと追ってそこにボールが来たらシュートを打つみたいな感じなので、あんまり動きすぎないのがいいのかなと。動き出しの部分が自分の持ち味なんで、それを生かしてゴールという結果を残したい」と本人も鼻息が荒い。

 日本代表通算50ゴールを誇る偉大な先輩・岡崎慎司(レスター)は「大然は(ジェイミー・)ヴァーディーみたいな動きができる」と太鼓判を押す。確かにヴァーディーはハードワークから一気にゴール前に突き進む爆発力を備えた点取屋。似ているところは確かにある。「大然がJリーグで守備に回るスプリントが多いのは知ってるけど、下がれるってことは前に上がるパワーがもっと出せるということ」と岡崎も期待するだけに、今回は最前線でブレイクする可能性がある。久保のスルーパスから前田のゴールという形が現実になれば最高のシナリオだ。

【自分らしさにこだわるU-22世代のエース・三好康児】
 久保と2シャドウのポジションを争うU-22世代のエース・三好康児(横浜)も必見のアタッカー。小学生の頃から川崎フロンターレの下部組織で過ごし、2015年にトップ昇格した彼はプロ4年目の2018年にコンサドーレ札幌にレンタル移籍。そこでペトロヴィッチ監督に重用され、急成長を遂げた。さらに今季は横浜F・マリノスに2度目のレンタル移籍をしているが、チームに不可欠な存在感を発揮していると言っても過言ではない。タテへの推進力やダイナミックさ、局面を打開する力は久保や中島翔哉(アルドゥハイル)に引けを取らないレベルにある。

「試合に出るからにはチームを勝たせるプレーが必要になりますし、それは結果の部分。得点だったりアシストの部分によりこだわって、去年以上にやらなければいけない。僕は東京五輪の代表に入ることが目標ではないですし、小さい時からA代表になることを見据えてきた。そこはずっと変わらない」と強い闘争心をつねに前面に押し出している。
 4つ年下の久保とは2017年U-20ワールドカップ(韓国)参戦時のチームメートで、お互いの特長を熟知する間柄だ。
「タケとはずっと一緒にやってきましたし、彼には彼のよさ、僕にはぼくのよさがある。同年代には律(堂安=フローニンゲン)もいますし、お互いに高め合っていけばいい。特別意識することはないです」と本人は自分らしさにこだわっている。久保に注目が集まる傍らで、自身の存在価値を高めるような大仕事を三好には期待したい。

【南米の強力FWにどこまでできる? 富安率いる若き守備陣にも注目!】
 すでに森保ジャパンに招集されている冨安健洋(シントトロイデン)と中山雄太(ズウォレ)、大迫敬介(広島)の守備陣3枚もチームの成否を左右するキーマンだ。
 冨安はご存知の通り、2019年アジアカップ(UAE)で20歳とは思えない落ち着いた守備で日本のピンチをたびたび救ってきた大型DFだ。22歳でA代表レギュラーに定着した吉田麻也(サウサンプトン)が「僕の代表デビュー当時よりはるかにいい選手」と絶賛するほどの安定感を示し、同大会ではMVP級の働きを見せた。その後も森保監督には重用され、6月のキリンチャレンジカップ2連戦(5日=トリニダード・トバゴ、9日=エルサルバドル)では3バックの右DFに陣取ったが、今回は3バックの真ん中に入るのが濃厚。彼の統率力とリーダーシップが日本守備陣の成否を大きく左右することになる。

「このチームは練習の中の声がA代表に比べると少ない。そういうところも自分が率先してやっていければいい」と本人も自覚を口にするが、U-22世代では飛びぬけた国際経験値を備えているだけに、彼にはやってもらうしかない。特に20日にポルトアレグレで挑むウルグアイにはルイス・スアレス(バルセロナ)とエディンソン・カバーニ(パリサンジェルマン)という強力FW陣が陣取る。彼らを封じるためにも、冨安の頭脳的な駆け引きが必要不可欠だ。

 U-20代表時代その冨安とセンターバックを組んでいた中山は今回、ボランチでのプレーが有力視される。その場合、柴崎岳(ヘタフェ)とコンビを組む可能性が高そうだ。
「誰と組んでもイメージは持っていますけど、岳君で言えばA代表の常連で長くやってる選手ですし、いろんなところを隣で吸収して、なおかつ自分の意見もしっかり伝えながらやっていきたい」と本人は静かに言う。U-20世代の頃は冨安以上の落ち着きと冷静さを感じさせる選手だったが、今年1月にオランダへ渡り、髪も茶髪にしたことで、荒々しさと野性味が加わった。国際舞台で戦い抜くには品行方正なだけは足りない。そういう意味でも中山の成長は興味深い。格上との対戦が続くコパアメリカでは守備陣がしっかり機能しなければ、日本の8強進出あり得ない。彼らにはけん引役になってほしい。

 そしてもう1人、今季J1で急成長したGKの大迫敬介も次世代の守護神として注目が高まる。186cmの高さを生かした守備範囲の広さ、メンタルの強さを武器に一気に頭角を現してきた。6月のキリンチャレンジカップ2連戦でも、大迫が2人いるため呼び名に困っていた先輩・川島永嗣(ストラスブール)から「鹿島のGKクォン・スンテに似ているから『スンテ』にしよう」と提案され、喜んで受け入れた寛容さと穏やかさも併せ持っている。「こうやってA代表に呼んでもらえるだけで有難い」という言い続ける謙虚さがあれば、大きく成長できるはずだ。

 今大会が初の世界舞台になるため、まだまだ未知数な部分があるものの、そこで何らかのインパクトを残せば、一気にA代表GK争いの主役に躍り出る可能性も大いにある。目の前に転がっている千載一遇のチャンスを19歳の若き守護神にはつかみとってほしい。
 このように1年後の東京五輪に挑むであろうU-22世代は個性豊かな逸材が揃う。久保が楽しみなのは確かだが、同世代の強烈アピールからも目が離せない。その動向を慎重に見守りたいものだ。

取材・文/元川悦子

長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U-22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

@DIME編集部

最終更新:6/17(月) 6:04
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