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消費税の増税延期より強行の方がリスクが大きいワケ (塚崎公義 大学教授)

6/17(月) 6:32配信

シェアーズカフェ・オンライン

秋に消費税の増税が迫っていますが、運悪くこのタイミングで国内の景気に対する懸念が急速に高まって来ました。先が見えないならば「とりあえず1年増税を延期して様子を見て、大丈夫そうなら1年後に増税する」べきだと思います。

■増税を焦る必要は無い
筆者は財政が破綻する事は無く、増税を焦る必要は無いと考えています。最近たびたび話題にのぼるMMT(ModernMonetaryTheory、現代金融理論)ほど能天気ではないので、財政赤字は小さい方が良いと思いますが「財政赤字は絶対に放置できない」とも思いません。財政赤字を放置するリスクと緊縮財政を採用するリスクを慎重に比較して、リスクの小さい方を選ぶべきだと考えています。

■1年待つリスクは、ほとんどゼロ
増税額は年間数兆円ですから、増税を1年待っても待たなくても、1年後の政府の借金額は数兆円しか違いません。すでに1100兆円もの借金を抱えている政府にとって、これは誤差の範囲です。

「この数兆円のせいで、インフレの懸念が増したり、日本政府に対する投資家の信頼が揺らいだりする可能性がある」と主張する事は「海の水を一口飲んだら海の水が減る」というのと同様に、正しいけれども特段の意味は無いですよね(笑)。

一方で、今の段階で増税を強行する場合には少なからずリスクが伴います。国内景気だけを見ても、すでに景気が後退しているとの見方もあるほどですし、海外を見渡すと米中関係が急激に悪化しつつあり、先が見通せない状況だからです。

1年待って、その時に景気が後退していたら「あの時に1年待って良かった」という事になるだけです。そうではなく、様々な懸念が杞憂であった事が1年後に明確になったならば、その時に改めて増税を決めれば良いのです。

■国内の景気への弱気論が広がりつつある
年明け以降の経済指標が、昨年までのものとは様変わりして悪化しています。1ヶ月分だけ悪いのであれば「統計の振れだろう」と思うとしても、数ヶ月続けて悪い数字が出ると「景気が後退しはじめたのではないか」と考える人が増えてきます。

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最終更新:6/17(月) 6:32
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