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カレーはアンチエイジング食?|医師が考える「船とカレーの知られざる話」

6/17(月) 6:02配信

サライ.jp

文/倉田大輔

私は「カレー」が大好きで、最低でも週に1回は食べています。
「カレー」は子供たちの学校給食でも非常に人気が高く、日本人の国民食とさえ言えるかもしれません。
海上保安庁「船飯カレーコンテスト」という存在を知った私は、医師の立場から船とカレーと健康について考えてみたいと思います。


全日本カレー工業協同組合の統計から計算すると、日本人は1年にカレーを約73回も食べています。乳児から超高齢者までを含めた平均ですから、カレー好きな方はもっと高い頻度かもしれません。家庭では日曜日・夕食、外食は土曜日・昼食で食べる傾向があります。

カレーは本当に海軍発祥?

艦内で食べたカレーの美味しさに水兵たちが感動して、民間に広めた「カレー日本海軍発祥説」を聞いたことはありませんか?

カレーを初めて口にした日本人は江戸時代末~明治時代初め、英仏の外国船に乗った留学生が船内で食べたようです(米ではなくパン)。

明治9年(1876年)「少年よ、大志を抱け」で有名な札幌農学校クラーク博士が、「日本の食事は栄養に乏しいが、ライスカレーなら良いので、1日におきに食べること」と校内で広めました。

明治41年に発行された海軍最古の料理教科書「海軍割烹術参考書」にカレーは登場しますが、材料や作り方を細かく記載されてはいません。明治30~34年頃に書籍や婦人雑誌でのレシピ紹介、明治38年頃に日本初国産カレー粉が発売され、一般社会に広まった後に、海軍に広まったと伝わります。残念ながら海軍発祥の可能性は低いようですね。

船の上でカレーを食べるワケ?

一般家庭ではカレールウを使いますが、元々はカレー粉を使った料理です。カレー発祥の地インドでは、「マサラ」と呼ばれる10種類近くのスパイス混合物を各家庭で作ります。スパイスは、食べ物の保存料や調味料として世界中で重宝され、スパイス戦争まで発生しました。

英国がインドから持ち帰って、英国人好みでスパイス混合の手間を無くすために作ったのがカレー粉で、1800年頃「C&B社」で販売され広まりました。当時の英国は、アジア圏はじめ世界中に勢力を拡大させていましたが、飛行機もなく、船による長い航海が必要でした。カレー粉は、長期保存が可能で、具材も自在(寄港地で肉や野菜などを現地調達)、調理も簡単で様々なバリエーションが作れることも好まれた一因でしょう。

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最終更新:6/17(月) 18:31
サライ.jp

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