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日産・ケリー前代表取締役が明かした「西川廣人社長の正体」

6/17(月) 6:00配信

文春オンライン

 私が「西川廣人」という人物を初めて目にしたのは、カルロス・ゴーン日産自動車前会長が東京地検特捜部に逮捕された「衝撃のニュース」の直後、日産本社で行われた記者会見の際だった。

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 西川氏は会見の冒頭、ゴーン氏について「社内調査の結果、本人の主導による重大な不正行為が大きく3点あった」と述べ、逮捕容疑となった「実際の報酬よりも減額した金額の有価証券報告書への記載」のほかに、「私的な目的での投資資金の支出」と「私的な目的での経費の支出」を挙げた。

 そして、検察当局に社内調査の結果を報告した経緯を明かし、自らの心情についてこう言い切った。

「『残念』という言葉ではなく、(それを)はるかに越えて強い、『憤り』ということ、そしてやはり私としては、『落胆』ということを強く覚えております」

 私を含め、西川氏の記者会見を見たほとんどの人が、日産を経営危機からV字回復させた「国際的経営者カルロス・ゴーン」の下で社長に上り詰めた西川氏が、社内調査で明らかになったゴーン氏の「不正」の内容に驚愕し、検察当局に不正を報告して、会社として捜査に協力する「苦渋の決断」を下したものと受け止めたはずだ。

 ところが、6月10日発売の 「文藝春秋」7月号 に掲載されたグレッグ・ケリー前代表取締役のインタビュー記事「西川廣人さんに日産社長の資格はない」の内容は、記者会見とは真逆の「西川廣人の正体」を示すものであった。

 ケリー氏の証言によって、それまで徐々に高まっていた西川氏に対する「疑念」の多くが裏付けられることになったのだ。

西川氏の高額報酬をめぐる「疑念」

 そもそも、私が最初に抱いた疑念は、西川氏の「役員報酬」に関するものだった。

 ゴーン氏が逮捕された2日後の11月21日、日経新聞の一面トップで、虚偽記載された50億円のうち「40億円分は株価連動報酬」と報じられた。

 日産は役員報酬としてストック・アプリシエーション権(SAR)と呼ばれる、株価に連動した報酬制度を導入している。これは、株価があらかじめ決めた価格を上回った場合に、その差額分の報酬を会社から現金で受け取れる権利である。

 日経新聞の記事では、ゴーン氏にSARで支払われた報酬40億円が有価証券報告書に記載されておらず、東京地検特捜部は、その40億円を有価証券報告書に記載すべきだったとしているというのだ。

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最終更新:8/25(日) 22:06
文春オンライン

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