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「100%再生可能シューズ」を発表したアディダス コレクティブ・インパクトの牽引者となるか

6/17(月) 6:30配信

Forbes JAPAN

「コレクティブ・インパクト。これこそ、今後より重要なキーワードになります」

アディダス ジャパン CSRシニアマネージャーのアンジェラ・オルティスは、そう断言した。100%リサイクルが可能なランニングシューズ「FUTURECRAFT.LOOP」(フューチャークラフト.ループ)を発表した直後のインタビューでのことだった。

環境問題に対する人々の関心は、年々高まっている。

WWF(公益財団法人世界自然保護基金ジャパン)によると、既に世界の海に存在しているプラスチックごみは、合計で1億5000万トン。さらにそこに、年間で800万トン(ジャンボジェット機5万台分)のゴミが流れ込むと予測されている。

「このままだと海洋生物の生態系に影響を及ぼす」といわれても、正直ピンと来ない人も多いと思う。しかし、世界経済フォーラムが発表した、「2050年までに海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回る」との予測を聞けば、いよいよその問題の深刻さが分かってくるだろう。

さらに、日本人のプラスチック消費率は世界第2位。もう私たちは、環境問題と向き合わざるを得ない局面にきている。

近年刻一刻と悪化する環境問題に対して、声を上げる人々や団体も増えた。パタゴニアのように、CEO自らが政府にNOを突きつけてまで自らの意志表明をする企業や、例えばシューズブランドであるAllbirds(オールバーズ)のような自然由来のマテリアルを使ったアパレルを作るスタートアップも登場し、社会全体の風向きが変わりつつある。

今回上述の「リサイクル可能なランニングシューズ」を発表したアディダスも、環境問題に対して本格着手する企業のひとつだ。

同社が環境問題に本格的に着手したのは、2015年に発表された「Parley(パーレイ)」プロジェクトから。海岸や海沿い地域に流入する前に回収されたプラスチック廃棄物をアップサイクルして作られた素材「PARLEY OCEAN PLASTIC」を使用してシューズを作り販売。2018年までに800万足を生産し、2019年には1100万足の生産を予定している。

その後も同社は「RUN FOR THE OCEAN」と題したチャリティランニングイベントをはじめ、様々な活動に取り組んできた。

そして今年の4月、接着剤不使用で100%リサイクル可能なランニングシューズ「フューチャークラフト.ループ」を2021年までに商用化することの発表とあわせて、2024年までに、同社が製造販売するすべての製品に100%リサイクルされたポリエステルを採用することを公約したのだ。

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最終更新:6/17(月) 6:30
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