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中国が世界に張り巡らせたレアアース独占網の恐るべき破壊力

6/17(月) 6:00配信

週プレNEWS

しばらく落ち着いていたように見えたトランプvs習近平の「貿易戦争」は、トランプ米大統領の追加関税発表により、第2ラウンドの幕が上がった。世界経済を大混乱に陥れる"切り札"を、中国はついに出してくるのだろうか? 『週刊プレイボーイ』で「挑発的ニッポン革命計画」を連載中の国際ジャーナリスト、モーリー・ロバートソンが考察する。

■レアアース採掘の世界シェアは71%
5月5日にトランプ米大統領が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)に対する追加関税を発表し、米中貿易戦争が緊迫しています。今後、注目されるのは中国の"レアアース砲"。つまり、中国が世界シェアの多くを占めるレアアース(希土類)などの鉱物資源について、報復として対米禁輸措置などのカードを切るかどうかです。

思い出されるのは2010年、尖閣(せんかく)諸島沖で中国漁船が海上保安庁の巡視船に体当たりした事件です。中国政府は船長の無条件釈放を要求し、その直後にレアアース輸出制限に踏み切り、日本に経済的な打撃を与えました。

当時はこれを受け、日本のみならず世界中が中国依存を減らす方向に舵(かじ)を切ったため、中国産レアアースの需要が落ち込むなど中国側も無傷では済みませんでした。だから今回はやすやすとレアアース砲を撃たないだろう......との観測もありますが、果たして本当にそうでしょうか。

米地質調査所によると、18年時点で中国のレアアース採掘の世界シェアは71%にも上り、処理済み化合物ではさらにシェアが高くなります。この"世界的買い占め"の背景にあるのが、中華人民共和国建国100周年の2049年までに「世界の製造大国」となることを目標に掲げた「中国製造2025」という長期的戦略。

中国の産業情報技術省は「世界の権力を獲得するため」に、金属産業における行動計画を発表しています。彼らが見つめているのは来年や再来年といった近い未来のことではないのです。

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最終更新:6/17(月) 6:00
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