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千葉と埼玉の小江戸対決 魅力的なのは佐原か川越か

6/18(火) 7:47配信

NIKKEI STYLE

東京五輪を控え、観光客が増える埼玉と千葉県。両県への2017年の観光入り込み客数は、約3億人と5年前と比べ1割超増えた。合計人口の約22倍にあたる人が訪れた計算だ。特に訪日客を中心に注目が高いのが、「小江戸」と呼ばれ、江戸時代の街並みが魅力的な埼玉の川越と千葉の佐原だ。観光客を呼び込むため、県や地域を巻き込んだ誘客施策を競い合う。

■佐原、伊能忠敬旧宅が人気

「お江戸見たけりゃ佐原へござれ」。江戸時代の戯れ歌にもうたわれた千葉県香取市の佐原地区は利根川の水運で発展し、街なかには江戸期から明治期に建てられた商家や民家が今も立ち並ぶ。街の中心部を流れる小野川の遊覧船から見上げた両岸の風景は、かつて「江戸まさり」とたたえられた街の繁栄ぶりを今に伝えている。
「まるで映画のセットみたい」「明治時代の建物がいまも現役で使われているんだね」。東京から電車でおよそ2時間の「北総の小江戸」。小野川沿いを散策する観光客は興味深げに古い建物の一つ一つをのぞき込んでいく。
佐原で特に観光客の人気を集めているのが伊能忠敬の旧宅だ。隠居後に日本地図測量の旅に出る前、忠敬は商人として佐原で醸造業や薪炭販売業などを営んでいた。寛政5年(1793年)築の書院をはじめ、忠敬が暮らした当時の建物が今も残る。
街並みは昔ながらの姿を残しつつ、新しい仕掛けづくりも着々と進む。佐原は宿泊施設が少ないのが悩みだったが、2018年3月に官民による街づくり会社が古民家を改修し「佐原商家町ホテル NIPPONIA」をオープン。床の間やハシゴ階段など昔ながらの内装を生かしつつ、おしゃれな現代家具を配する粋な風情が人気を集めている。
街最大のイベント「佐原の大祭」の山車行事は川越と同様、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に指定されている。ただ、集客力の面で埼玉の小江戸「川越」の後じんを拝しているのが現状だ。千葉県の集計によると、佐原周辺の観光客数は近隣の香取神宮などを含めて525万人(17年)。川越に比べると東京都心からのアクセスに難があり、集客には不利に働く。
一方、佐原は成田空港からバスで20~30分と「世界の玄関口」に近いのが強みだ。香取市も外国人の誘客に力を入れており、世界の「SAWARA」への進化を目指す。

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最終更新:6/18(火) 12:15
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