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中国船、比漁船沈没させ逃走

6/18(火) 11:35配信

Japan In-depth

【まとめ】
・比政府は中国を強く非難、中政府は衝突は認めるも逃走は否定。
・比政府は中国の対応いかんで国交断交も示唆。
・中国に柔軟な姿勢をとってきたドゥテルテ大統領にも非難の声。

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されないことがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=46349でお読みください。】

フィリピンや中国などが領有権を争っている南シナ海で停泊中のフィリピン漁船に中国船のトロール船が衝突、

比漁船が沈没する事故が6月9日に起きた。フィリピン政府や海軍当局は、沈没漁船の乗組員22人が海上で救助を求めたものの中国船は一切の救助活動をせずに現場から逃走したとして「許されない行為」と中国を激しく非難する事態になっている。

事件は6月12日にフィリピン国防省が明らかにしたもので、9日夜に南シナ海のリード堆(フィリピン名レクト環礁)の沖合、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)内で発生した。

ミンドロ島から出港して同海域で操業していた漁船「ギンバー1」が錨を下ろして停泊中、中国のトロール船がいきなり衝突し、漁船は沈没。22人のフィリピン人乗組員が海上で救助を求めるにも関わらず、一路逃走したという。乗組員22人は約6時間後に付近を航行中のベトナム船に全員が無事救助された。

フィリピン大統領府は「救助を求める乗組員を身捨てる行為は野蛮である」と中国を非難し、外交ルートで中国に抗議したことを明らかにした。

デルフィン・ロレンザーナ国防相も「中国船の行動は臆病な行為であり、我々は最も強い表現で中国船とその乗組員を厳しく非難する」と中国を指弾した。

その一方で22人の乗組員を救助したベトナム船籍の船についてフィリピン側はベトナムに対して感謝の意を伝えている。

フィリピンの独立記念日にあたる6月12日にはマニラ市内の中国領事館前で中国に抗議するデモが行われ、市民が南シナ海の地図が描かれた中国国旗を燃やして当て逃げ事件に関する怒りを露わにした。

■ 「一般的海上交通事故」と中国報道官

こうしたフィリピン側の批判に対して中国外務省の耿爽報道官は13日に「一般的な海上交通事故である」との見方を示し、中国当局が事故に関して調査中であるとした。

その上で同日の時点ではフィリピン漁船に衝突して沈没させたトロール船が中国船籍の船とは確認されていないとして「事実を立証もせずにこの衝突事故を政治化することは無責任である」と逆にフィリピンを批判する態度を示した。

ところが中国政府は15日になって態度を一変、衝突したトロール船が中国の船であることを認めた。

しかし、フィリピンが主張する「当て逃げ」については「中国船の船長はフィリピン人乗組員らを救助しようとしたが他のフィリピン漁船に包囲されることを恐れた。他の船が乗組員を救助するのを確認した」と否定した。AFP通信が伝えた。

フィリピン側はこうした中国側の主張に対し、当時周辺に他のフィリピン漁船はほとんどいなかった、故意の衝突でなければ他のフィリピン漁船に囲まれる懸念も救助活動を妨害される心配もないはず、衝突から救助まで約6時間経過している、などとして中国側の主張に深い疑念を抱いている。

そもそも中国側の「一般的海上交通事故」であり「停泊船に衝突した」というのであればまずはあるべき公式の謝罪がないことが中国の当て逃げが確信犯であるとの見方を裏付けているとフィリピン側ではみている。

中国の態度に対してフィリピン側は「もし衝突が意図的であれば国交断行もありうる」(大統領府サルバドル・パネロ報道官)と強く反発。

フィリピン海軍司令官のロバート・エンベドラド中将は14日「フィリピン漁船は錨を下ろして停泊中に衝突されたものであり、これは(中国側が主張する)一般的な海上交通事故などではなく、一方的にぶつけられたものである。停泊中の船に衝突する船舶などありえず、もし何らかの過ちで衝突しても、海上の乗組員を放置したことも問題である」と中国側を厳しく批判していた。

海軍内部には未確認情報としてトロール船が中国の海上民兵組織所属の船舶との見方も浮上しているという。

海軍によると国際的なルールで停泊中の船舶への衝突を避ける義務が航行中の船舶にはあるという。さらに海上の要救助者を無視して逃走した行為は「犯罪行為であるとの指摘を免れることはできない」(パンフィロ・ラクソン上院議員)とも指摘している。

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最終更新:6/18(火) 11:35
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