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中外製薬がESG強化、取引先の人権対応評価へ

6/18(火) 17:24配信

オルタナ

中外製薬は18日、都内でESG(環境・社会・ガバナンス)説明会を開き、取引先での人権・環境配慮などサステナビリティに関する取り組みを強化する方針を打ち出した。調達から製造、販売までのサプライチェーンを持続可能にしていくために、財務や品質、セキュリティといった点だけでなく、労働や倫理、環境への責任を含めて包括的にサプライヤーを評価する体制を強める。2021年までの3年間で原薬など製造委託先の評価を進める考えだ。(オルタナ編集部=堀理雄)

同社が今年1月に発表した2021年に向けた中期経営計画「IBI 21」では、柱となる5つの戦略の一つに「Sustainable基盤強化」を盛り込んだ。目指す姿である「患者中心の高度で持続可能な医療の実現」に向け、非財務面を含めた価値創造戦略を進める狙いだ。

基盤強化に向けた重点課題は、「サプライチェーンマネジメント」「クオリティマネジメント」「保健医療アクセス」「社会貢献」「地球環境」「ステークホルダーとの対話」の6つだ。

サプライチェーンマネジメントでは、財務や品質、知財セキュリティなどの点に加え、児童労働や強制労働といった人権課題など倫理・労働・安全・環境への責任である「EHS・コンプライアンス」を含めた包括的な基準を設定。取引可否の判断も視野に、サプライヤーを評価するとした。

2021年までに原薬や製剤の製造委託先の評価を実施し、2030年までに重要サプライヤーの2次サプライヤーの評価を行う目標だ。人権課題については、デューデリジェンス(リスクの認識・防止・対処プロセス)の枠組みでの取り組みを進めていく。

同社では、贈収賄行為を未然に防止するため2017年12月から贈収賄に関するデューデリジェンスを開始している。また今年1月には「中外製薬グループ人権方針」を策定し、ビジネスパートナーを含め人権尊重に取り組むことを定めた。

同社でサステナビリティ推進部、監査部を担当する上野幹夫代表取締役副会長は、「コンプライアンスは法令を守るだけでなく、企業価値を拡大するための活動と捉えている。社会の要請、期待にコンプライする(応える)ためには、社会環境の変化に敏感になることが重要だ」と話した。

「Sustainable基盤強化」として、気候変動対策では従業員一人当たりのエネルギー消費量を2020年までに2010年比で20%削減する目標を設定。「人財への取り組み」としては、職場の安全衛生など健康経営のほか、女性管理職比率を2018年の13.3%から2021年までに16%以上に高めるなどの目標を設定している。

最終更新:6/18(火) 17:24
オルタナ

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