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韓国の「ゴネ得」によるWTO敗訴から日本が学ぶべきこと

6/18(火) 6:00配信

ダイヤモンド・オンライン

● 韓国の“ゴネ得” 第三者には疑問の残る決定

 4月、世界貿易機関(WTO)は、「韓国による東日本産水産物の禁輸措置は過度に貿易制限的であり不当とはいえない」との結論を発表した。この結果、日本はWTOの決定で敗訴したことになる。WTOは韓国の主張に科学的根拠がないことを認めたにもかかわらず、今回はその判断には言及せず、韓国の言い分を認めることになった。

 この決定は、われわれ日本人にはよく分からない。韓国の“ゴネ得”を支持するようで納得がいかない。親しい欧米の友人何人かに尋ねてみたが、今回のWTOの決定はよく分らないという意見が多かった。中立の第三者としてみても、やや疑問の残る決定だったようだ。

 最近、わが国にとって距離的に近い隣人は、ますます迷走を極めているように見える。特に文政権は日米中の3国から明確に距離を置かれて孤立感すら漂っている。それに伴い支持率の低下は鮮明化している。

 もっとも、ここで日本は感情的になってはならない。感情的な対応をすると、国際世論を味方につけることが難しくなるからだ。

 日本は納得のいかない「WTO敗訴の教訓」を生かすことを考えるべきだ。国際世論を味方につけ、いずれ、韓国が自らの行動を修正せざるを得ない状況を目指せばよい。

● 国際世論形成に 不可欠な“根回し”

 2011年3月、東京電力福島第一原子力発電所で事故が発生し、放射性物質が海洋に漏出した。それを理由に、韓国は福島をはじめ8県の水産物の輸入を禁止した。韓国は、他の日本産の食品に対しても検査を強化した。

 これは、日本にとって無視できない問題だ。水産物の禁輸は、風評被害などを通して復興を妨げる。政府は科学的根拠を示して韓国に禁輸措置などの撤回を求めたが、韓国はほとんど聞く耳を持たなかった。韓国の対応を受けて政府がWTOに提訴したのは当然だ。

 日本は、水産物などの安全性をデータとして(「見える化」して)WTOに示せば、国際機関は「科学的な事実」を尊重し主張を聞き入れると考えた。それは、一面においては正しい。

 2018年2月、WTOの小委員会(第1審)は日本側の主張を認め、韓国に是正を求めた。韓国はこれを不服として上訴した。WTOの上級委員会は第1審の判断を取り下げた。上級委員会は、韓国の禁輸措置が不当な貿易制限ではないと結論付け、規制撤廃を求める日本側の要求は退けられた。

 ここから得られる教訓は、国際社会において論理的な正しさが常に支持を得られるとは限らないことだ。

 わが国は、科学的な正当性に加え、関係者に入念な根回しをしなければならなかった。結果的に見ると、わが国はそれができず訴えは退けられた。

 国際政治の専門家の中には、「日本政府は、国際社会における論争の仕方を知らない。これでは、勝てる試合も落としてしまう」と危惧する声もあるようだ。

 WTOの最終判断は、第1審が認めた日本の食品の安全性を認めている。データとしての正しさはゆるがない。しかし、人間の心理は常に科学的な正しさに従うわけでもない。多くの場合、“情”が無視できない影響を与える。この点を、日本側は理解できていなかった。

 反対に、韓国は世論の批判や懸念を訴え続けることでWTOに禁輸措置の必要性、正当性を認めさせた。その意味で、韓国の作戦勝ち=“ゴネ得”とみることもできる。

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最終更新:6/18(火) 6:00
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