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【三浦泰年】ブラジル人は日本代表に無関心だったが… チリ戦で僕が喜びを感じた理由とカズからのメッセージ

6/19(水) 20:34配信

SOCCER DIGEST Web

日本に良さを出されながらも、チリは決定力のありそうな雰囲気を出していた

 そんなタイミングでカズからワッツアップで連絡メッセージが入った。
「DAZNで観てます!」
「だんだんチリの勢いが出てますね!」

 前半終了までメッセージで数回やり取りしたが、結果そこから0-4で試合終了までペースを取り返せなかった。

 前半、GKとの1対1の決定機があり、後半にも柴崎からのクロスを決めていれば……。それ以外にも、惜しいシーンは何度かあったが、ただ、すべてに勝っていたチリに対して「タラレバ」では埋められない差はあった。

 チリは立ち上がり、日本に良さを出されながらも、決定力のありそうな雰囲気を出しまくっていた。「決定力」そのものは結果のことを指すが、チリ選手の持つ、試合での緩急であったり、技術の高さであったり、判断の質といった部分に、「決定力」をひしひしと漂わせていると感じたのだ。まさしくサッカー知能の高さなのだろう。

 前半のCKの失点が痛かった。まさしく、決定力の高さだ。

「友達のレストランの料理が不味(まず)かったら?」
あなたは言ってあげられますか? 本当の友達だったら「言う? 言わない?」

 年を取ったら面倒くさいから言わなくなる。昔は言ってあげたが……。知らない人のことなら簡単に言える。知り合いであれば、厳しいことはなかなか言いづらい。

 日本代表はファミリーだ。ファミリーが辛い時は助け合わなくてはいけない。この試合は選手たちをより成長させる。0-1、0-2で負けていれば傷は浅く、ショックが半減するのか? しかし傷つかないが、気づかないかもしれない。0-4で負けて良かったとは言わないが、大差で負けて気付くこともあったはずだ。

 0-2でオープンな展開になった時に、得点できなかったことが最後に響いた。日本もリズムを取れた。チリは2点差となった直後、明らかにスキを見せた。

 良いリズムの時に交代に動き、テンポアップができず、点が取れなかった。流れの良い時に引き寄せきれなかったことも大差がついた一因だろう。だが、そんな時もある。試合はそんなもんだ。

 それでも、この試合の位置づけを忘れてはいけない。この大会の目標は優勝ではない。優勝されたら南米サッカー協会は困るだろう。

 この大会は東京オリンピックの優勝と、2050年までにワールドカップ優勝を実現するという目標のためにある。日本のサッカー発展のためだ。それを考えれば、勝点は積み重ならなかったが、経験として積み重なったはずだ。

 今回の0-4という結果はショックを受ける。それはプラスだ。僕が憧れの地として留学したブラジルでそんなに簡単に勝たれては困る(笑)。次の試合のためにはこんな試合、思い切って忘れれば良い。大事なことは、選手が次の試合で走ることだ。

 僕は現地、ポルト・アレグレへのエアーチケットを購入、ホテルを予約した。次も水色のウルグアイカラー一色に染まるウルグアイとブラジルの国境での試合だ。

日本でのキリンチャレンジカップで勝っているだけに、本気のウルグアイとの試合ができるのは楽しみだ。

 カズがワッツアップで、最後のメッセージとして、こんなことを言った。

「南米同士だと分からないところも、日本などとやるとゲームの作りや、技術、緩急のつけ方の違いがよく分かって面白いですね!」

 この敗戦は、必ず日本サッカーの発展につながるはず。日本代表に「Boa Sorte !」「幸運を!」

2019年6月18日
三浦泰年

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最終更新:6/19(水) 20:34
SOCCER DIGEST Web

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