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渡辺智男 “江川2世”と称され威力ある快速球を持った右腕/プロ野球1980年代の名選手

6/20(木) 16:01配信

週刊ベースボールONLINE

「息が長い投手になりたいです」

 いくつも体に爆弾を抱えていたが、快速球と強心臓は群を抜いていた。体をひねって力をため、それを一気に解放。しなやかにヒジを使って150キロを超える快速球を投げ込んだ。鋭い高速スライダーや、緩急をつける大きなカーブでも打者を惑わせて、8月から2度の4連勝で最終的には2ケタ10勝。翌90年には自己最多の13勝、続く91年には防御率2.35で最優秀防御率に輝いている。

 スピードガン以上の威力がある快速球から“江川卓(巨人)2世”とも言われたが、これは下位打線への“手抜き”も似ていたため。森祇晶監督からは「お前のピッチングは遊びが多過ぎる」と怒られたこともあったが、

「全球を全力で投げたら体が持ちません」

 体に爆弾を抱えている以上、常に全力投球というわけにはいかなかった。

「ロッテの村田(兆治)さんのように、息が長くて、最後までストレートで勝負できる投手になりたいです」

 と、プロ1年目の89年には語っていたが、この夢は叶わなかった。初タイトルの翌92年にヒジの爆弾が炸裂。94年に秋山らとダイエーへ移籍してサイドスローに挑戦するなど試行錯誤したが、輝きは取り戻せず。98年に金銭トレードで西武へ復帰も、一軍登板のないまま、オフに現役を引退した。

写真=BBM

週刊ベースボール

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最終更新:6/20(木) 16:38
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