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車は1人1台が当然の地域で免許返納した78才男性 揺れた心

6/20(木) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 返納までの日々、ハンドルを握っていると、車の運転を卒業するさみしさを感じもしました。返納の数日前に車を引き取りにきてもらいましたが、10年乗って11万km超えてたのかな。よう走ってくれましたわ。きれいに洗車して、近所の仲のいい知り合い2人も一緒に見送ってくれましたわ。一緒になって『さみしいなぁ』言いながらね。そらもちろんさみしいわな…」

 そうして迎えた2月25日。最寄りの警察署へバスで向かった。

「警察署について交通課の免許証係という窓口ですぐに受け付けてくれました。娘くらいの女性警察官が担当してくださって、免許証を取り出して返納したいと告げると、書類に名前とか住所を書いてくださいと。で、自分の写真を持ってきてくれたら、手数料1000円で運転経歴証明書を発行しますよと言われたんですが、マイナンバーとか身分証明書を持ってるのでいりませんといいますとね、じゃあこれで終了ですって。あっという間に数分で終わりましたけど、最後にその警察官が『長い間お疲れさまでした』とニコッと笑って労をねぎらってくれました(笑い)」

 自宅に戻り、妻に返納したことを伝えると、

「『お疲れさまでした』ってホッとした笑顔で出迎えてくれましたわ。ずっと心配かけてたんやね」

◆運転しない生活になってからどうなった?

 以来、3か月が経過した。

「大きい買い物は、週末のたびに来てくれる娘が車で店まで連れて行ってくれるので助かってます。皆さんに『不便やない?』とよく聞かれますが、時間がかかる=不便やないんです。時間はいっぱいあるんでね(笑い)。それをいかに利用するかで充実した生活ができると思うんです。車だったら知り合いに会ってもプッと鳴らして通り過ぎるだけだったのが、自転車だと立ち話をする機会も増えましたしね。近所のかたから『車やめて自転車にしたん!?』と驚かれて、『うちのお父さんにも返納を勧めよう』って言われますわ(笑い)。

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最終更新:6/20(木) 16:00
NEWS ポストセブン

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