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前田敦子主演最新作で「2千メートル級の山頂で熱唱」 ウズベキスタンでの撮影秘話〈AERA〉

6/23(日) 11:30配信

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 黒沢清監督最新作「旅のおわり世界のはじまり」でヒロインを演じた前田敦子さん。プライベートでは結婚・出産を経て母になった彼女だが、自身が大きく変化したタイミングで出合った作品とあって、思い入れもひとしおだという。お二人に、ウズベキスタンでの撮影秘話を聞いた。

【映画「旅のおわり世界のはじまり」の写真はこちら】

*  *  *
──まずは前田さん、ご出産おめでとうございます。

前田敦子(以下、前田):ありがとうございます。

黒沢清(以下、黒沢):出産前と全然変わらない。さすが女優さんですね。

前田:いやいや、妊娠で7、8キロくらいは太りました。

──映画の舞台は中央アジアのウズベキスタン。前田さん演じる葉子が、テレビリポーターとして現地を訪れる物語です。

黒沢:1カ月間現地でロケをしましたが、まず思っていたほど怖くなかったんです。知らない場所に行くのはどうしても不安ですが、踏み込んでみると、みんな協力的ですごく優しくて。

前田:最初、空港に着いたときには言葉も通じないし荷物が出てこなくて、キャスト4人でキョトンとしてました。カメラマン役の加瀬(亮)さんが「ここから監督の演出が始まってるんじゃないの?」って。

黒沢:まさに映画そのまま。

前田:そうなんです。でも蓋を開けてみたらマイペースな人たちがたくさんいるおだやかな国で、全てが楽しかったです。

──葉子は歌手を目指しながらも、どこか人生と居場所を見失っている。警戒心が強く、周囲と交わろうとしません。

黒沢:その半面、無謀に突き進んでいく面もある。つらい目にも遭うけれど、それを乗り越えると経験したことのない素晴らしい一歩が踏み出せるかもしれない。そういう話なんです。

前田:私は今回、歌うシーンがかなりプレッシャーでした。「愛の讃歌」は中途半端では歌えないので、必死に練習して。

黒沢:ラストの歌唱シーンは2千メートル級の山頂でしたから、大変だったと思います。

前田:でも本当に美しい場所でしたよね。行けてよかった。怖がらないでとりあえずやってみようぜ、という映画だと思います。葉子は用心深いキャラクターですけど、私は真逆かもしれません。一人で街をフラフラしてました。スーパーに行くのが楽しくて。そうすると監督ご夫婦によくお会いしたり。

黒沢:そうでした。

前田:一見、何も起こらないような話かもしれないですけど、そのなかで少しずつ、葉子はいまの自分の“正解”を見つけていく。そんな彼女の小さな葛藤と気づきと成長を、見てもらえたら嬉しいなと思います。

(フリーランス記者・中村千晶)

※AERA 2019年6月24日号より抜粋

最終更新:6/23(日) 11:30
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