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中学受験、大人の会話に首をつっこめる子が強い理由

6/20(木) 12:13配信

Wedge

小学生だからといって子ども扱いしない

 では、こうした問題を解けるようになるにはどうしたらよいのでしょうか? そんなの塾が教えてくれるんじゃないの? と思う方もいるでしょう。たしかに塾では、物語文の読解の進め方は教えてくれます。国語という教科は、ある程度難しい素材文でも、設問に沿って論理的に読み進めていく技術を磨けば、多くは正解を導くことができるからです。しかしながら、そこには大前提があります。文の内容、背景が子どもに理解可能であることです。

 ところが、難関中学の国語入試の物語文は、時代背景や政治的背景が異なっていたり、家族構成が複雑だったりと、小学生の子どもの経験値、理解をはるかに超える内容が出題されます。

 私は、塾の教える技術で補えないこの「社会について教えること」こそが、お父さんの大事な役目だと思っています。実社会で働いているお父さんは、社会人としていろいろな人と接してきた豊富な経験を生かすことができるからです。

 今、世の中では、戦争、テロ、殺人、いじめ、差別、貧困などさまざまな暗いニュースが流れています。なかには、子どもには見せたくないものというのもあるでしょう。でも、私はわが子に社会の真実を伝えるのは大事なことだと思っています。「この子はまだ小学生だから言ってもわからない」と遠ざけてしまうのではなく、よいニュースも、悲しいニュースも現実社会で起きていることだということを伝え、その上で小学生の子どもにもわかるように説明をしてあげたり、「これについてどう思う?」と親子で意見を交換したりする。こうしたやりとりが、子どもの興味を広げ、世の中に関心を持つことへとつながるのです。

 難関中学の国語の入試問題で、母子家庭の話や貧困の話、ジェンダーの壁などについて書かれた物語文や説明的文章が出されるのは、社会にどれだけ関心を持っているかを測るためです。それはすなわち、「あなたの家庭では、日頃から世の中について考えたり、話し合ったりしていますか?」ということを聞いているとも言えます。

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最終更新:6/20(木) 12:13
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