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【ボクシング】吉田実代が新王者! モートンを大差3-0で下す─WBO女子スーパーフライ級─

6/20(木) 5:03配信

ベースボール・マガジン社WEB

 19日、千葉・幕張メッセ イベントホールで行われたWBO女子世界スーパーフライ級王座決定戦10回戦は、吉田実代(31歳=EBISU K’S BOX)がケーシー・モートン(35歳=アメリカ)を100対90が二者、99対91の3-0判定で勝利。悲願の世界王座獲得を遂げた。

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 リング下に移動した愛娘・実衣菜(みいな)ちゃん(4歳)とリング上の吉田。勝者コールが告げられると、母子が同時に顔をくしゃくしゃにして涙をこぼした。この日の一戦に懸け、集中するために、鹿児島の実家に1ヵ月超、娘を預けたのだ。娘もこの試合の意味を理解している。そして、それまでどれだけの努力を積んできたのかも──。

 試合は初回から一方的な展開になった。身長で上回る吉田だが、下から突き上げる左ジャブを起点に、ぐんぐんと距離を縮めていく。戦前、何を訊かれても「コーチの指示に従うだけ」と応えてきたモートンは、ジャブを突きながらバックステップを刻む。“コーチ”とは、世界5階級制覇の名王者ノニト・ドネアの父シニア。ドネア・シニアは、「徹底的にアウトボクシングをさせるつもりだった」と試合後語ったが、吉田はモートンのジャブに右をかぶせ、左ボディブロー。さらにインサイドから右アッパーカットをみぞおちへ。間合いが悪くなるや、バックステップで距離を取り、モートンのリターンのワンツーをかわしてみせた。

 流れの悪さを悟ったモートンは、気合の声を発しながら、連打を繰り出してくる。ラフでバランスの悪いブローを吉田は、距離とガードで防ぎ、磨いてきた左ジャブを何度となく突き刺した。

 接近戦でも吉田はフィジカルの強さで何枚も上回った。格闘経験の賜物で、相手を絡めとって打つ小技も披露。ボディブローに加えて、顔面へ突き上げる右アッパーに、これまた成長の跡が見えた。

 7回から、モートンはサウスポーへのスイッチも始め、吉田を幻惑しにかかったが、吉田はいとも簡単に距離を潰して、その特長を消した。

「ボディが効いているのもわかったし、もうちょっと要所でまとめればストップできた」と、吉田は初のKO勝ちを逃して悔しがったが、モートンの粘りも讃えたい。

「これで、少しだけ自分に自信を持てます」とベルトを抱きかかえた吉田は、「お世話になった藤岡さんに、今度は私が協力します」。7月12日に東京・後楽園ホールで天海ツナミ(34歳=山木)との頂上決戦を控えるWBA女子世界フライ級王者・藤岡奈穂子(43歳=竹原慎二&畑山隆則)のスパーリングパートナーとして、3日後から動き始めるそうだ。

 両目周りの腫れが痛々しいモートンは、しかし毅然とした態度で「結果は残念でした。自分のボクシングが、全体的にレベルが低いことを痛感しました」と振り返った。

 吉田の戦績は14戦13勝1敗。モートンの戦績は13戦8勝(1KO)2敗。

文_本間 暁
写真_菊田義久

ボクシング・マガジン編集部

最終更新:6/20(木) 5:03
ベースボール・マガジン社WEB

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