ここから本文です

チリ戦分析:個々の奮闘とグループとしての日本の欠陥

6/20(木) 21:54配信

footballista

 この試合での日本のビルドアップの基本形は、セントラルMFの1人をCB間に下げてもう1人は中央に残すとともに、両SBが前に留まった方のセントラルMFと同じ高さを保つ、というもの。

 そして興味深かったのが、残る前線4人のポジショニングである。両サイドMFの前田大然と中島翔哉は、外に開くこともあったがかなり中に寄った位置を取ることが多く、その間に久保建英。一番前に上田綺世という形だった。

 分析に入る前に、両サイドMFが中に寄ることで生まれる主な利点を整理しておきたい。SBを1列上げるためのスペースを作れること、彼ら自身がよりゴールに近い位置でボールを受けられること、そしてお互いの距離が近くなるため、ボールを奪われた際にすぐに取り返しやすいこと、あたりが挙げられるだろうか。これらを踏まえたうえで、実際の試合で起こったことを振り返ってみよう。

 まずSBに関しては、高い位置へ上がりサイドMFがいたスペースを使って攻撃参加することはほとんどなかった。三好康児と安部裕葵が投入された後に比較的前へとポジショニングできるようになったが、それは相手がプレスの強度を落とし、より低い位置で守備を始めたから。つまり、利点の1つを生かせなかったということだ。

 また、前田のストロングポイントである、前のスペースに飛び出すスピードを消してしまう配置だった感は否めない。彼はより外側へとポジションを取って、サイドのスペースを突く役割の方が適切だっただろう。この試合では中でボールを受けてそのまま中のレーンをドリブルで突っ走り、相手にぶつかるという現象が頻発していた。一方、左の中島に関してはよりフリーロールを与えられていて、足下でボールを受けては得意の仕掛けるドリブルを見せた。また、中島が本来いるべきポジションには、気を利かせた久保がしばしば埋めており、彼のインテリジェンスや戦術理解度の高さが見られた。

2/4ページ

最終更新:6/20(木) 21:54
footballista

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事