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売り上げ半減!止まらない“ガム離れ”を救うのは、高齢者?

6/20(木) 16:00配信

週刊女性PRIME

 お腹がすいたときにも、ストレス解消にも。うれしいときも、悲しいときも、そうでもないときも。毎日の生活につきものであるお菓子。チョコレート、ポテトチップス、ケーキにお団子……各ジャンルごとにお気に入りの商品がある人も少なくないだろうが、昨今、とあるジャンルの売れ行きが右肩下がりだという。ガムだ。

【写真】ガムの一人負けが一目瞭然!菓子の種類別小売金額の推移表ほか

生き残るガム、消え去るガムの違いは?

 写真ページにある表【1】は、2003年からの各菓子の売り上げ金額の推移を表したもの。チョコレートが躍進する一方、ガムは大きく落ち込んでいる。'04年の金額を100とすれば、'18年の増減率は表【2】のとおりに。見事なガムの1人負け……。

「ガムは'04年の1881億円をピークに売り上げ金額を下げ続け、'18年は970億円にまで落ち込みました。この約15年で、ガム市場は半減したんです」

 とは、マーケティングに詳しい神戸大学大学院の栗木契教授。

「若い人を中心に固いものが好まれない風潮にあります。だから、せんべいも落ち込んでいますよね?」

 昨秋、『キスミント』の販売終了を決めたのは江崎グリコだ。

「ガム市場の縮小傾向の中、近年は売り上げが伸び悩んでいました。事業の選択と集中を推進するうえでの決断です。今後は特定保健用食品の『ポスカ』に注力していきます」(江崎グリコ・広報)

 ガム最大手のロッテは、市場縮小をこう見ている。

「複合要因があると考えています。車の運転機会や喫煙者の減少など、ライフスタイルの変化。そして“なんとなく買わなくなった”など。従来ガムに求められていたニーズに対し、グミやタブレット、ペットボトル入り飲料などの代替商品が増えたこともあると思います」(ロッテ・広報)

 スーパーでガムはレジ横に置かれているが、最近は待ち時間にスマホを見ているため“ついで買い”が見込めなくなったという専門家もいる。

「ガムは小さく、軽く、安く、賞味期限も長い。そして眠気覚まし、集中力アップ、虫歯や口臭の予防など、非常に多機能。まさに、お菓子の優等生なんですが、それぞれの機能やシーンに特化したお菓子が台頭した。

 最近は、みなさんは何でもそろう総合スーパーではなく、『ユニクロ』や『マツモトキヨシ』などでお買い物をされますよね? いろんな領域で、それぞれのカテゴリーキラーの専門店が出てきて、取って代わられた。総合スーパーの衰退と、総合型菓子であるガムの衰退は似ているように思います」(栗木教授)

 これも時代の流れか。ただ、ロッテによると“機能性ガム”は伸長しているという。

「'97年発売の『キシリトールガム』は現在もトップブランド。ほかに代替品がないため、習慣的に噛んでいる方が多いようです。さらに、'17年発売の機能性表示食品『歯につきにくいガム〈記憶力を維持するタイプ〉』は初年度の販売額は計画の140%。60代以上の方にご購入いただき、久しぶりのヒット商品となっております」(ロッテ・広報)

(※価格は注記がない限り、すべて税抜き)

《PROFILE》
栗木 契教授 ◎神戸大学大学院経営学研究科教授。専門はマーケティング戦略。日本マーケティング学会理事

最終更新:6/20(木) 16:00
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