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分譲業者と管理組合が駐車場の「使用権」をめぐり争った判例

6/20(木) 11:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

一戸建ての特家住宅や賃貸住宅と並んで、ごく一般的な住宅となっているマンション。そのため、私法としても、「マンション法」は重要な法分野となっています。本連載は、早稲田大学法科大学院教授・鎌野邦樹氏の著書『マンション法案内 第2版』(勁草書房)より一部を抜粋し、マンション購入の基礎知識、居住地の財産関係をはじめとした法律問題をわかりやすく解説します。本記事では、分譲業者と管理組合が駐車場の「使用権」をめぐり争った判例を見ていきます。

分譲業者が駐車場の「専用使用権」を設定

◆駐車場の「専用使用権」

●紛争の多発と行政の対応

区分所有者の共有に属する敷地上の駐車場について、分譲業者が専用使用権設定の当事者となって専用使用権を設定し、さらに、その設定ないし利用の対価を取得することが、かつて多くみられました(下記の旧建設省通達以降はこのような方式は減少したといわれています)。

駐車場専用使用権が設定されたマンションについては、その権利の内容をめぐって専用使用権を有する区分所有者とこれを有しない区分所有者の間において、また、対価の帰属をめぐって分譲業者と管理組合の間において、紛争を生じさせることが少なくありません。

1979(昭54)年および1980(昭55)年の旧建設省通達(昭和54年12月15日建設省計動発第116号、同建設省住指発第257号、昭和55年12月1日建設省計動発第105号)によって、マンションの分譲が行われる際、分譲業者および仲介者は専用使用権の設定およびその内容につき売買契約書および重要事項説明書などで十分な説明をするとともに管理規約(案)等に明定すること、また、専用使用権の設定および利用から生ずる収益については区分所有者の共有財産に帰属させること等に関して指導がなされました。

宅地建物取引業法35条1項6号、同施行規則16条の2第4号は、建物または敷地の一部に専用使用権があるときは、その内容を重要事項説明書の中で説明しなければならないと規定しています。

標準管理規約(単棟型)では、駐車場について「専用使用権」の語を用いないこととし、さらに、特定区画に対する独自の権利という誤解を避けるために「使用権」という語も使用しないこととしています(15条)。

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最終更新:6/20(木) 11:00
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