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G20議長国・日本が実現させた「海洋プラごみ削減」合意

6/20(木) 7:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

2019年6月15日、16日の2日間にわたって開催された、20カ国・地域(G20)エネルギー・環境相会合。大きな関心が寄せられていた議題のひとつに「海洋プラスチックごみ」がありますが、日本は議長国として各国を適切に仲介し、高い成果を出せたといえるのではないでしょうか。今回は、海洋プラごみがはらむ問題をおさらいするとともに、日本による参加国への働きかけについて考察します。塚崎公義教授の目からウロコの経済談義、連載第19回目です。

海洋プラごみ問題は、地球規模の環境問題

プラスチックがゴミとなって海に流れ込むと、自然に分解されることなく、半永久的に海中をさまようことになります。これがさまざまな問題を引き起こしているため、「海洋プラごみ問題」として最近とみに注目を集めています。

プラごみを大量に食べて死んでしまったクジラが見つかり、話題になったりしていますが、これは氷山の一角でしょう。被害はクジラだけではありません。プラスチックが海岸に流れ着いたら除去の費用がかかりますし、海中に漂っているだけで航行中の船舶の妨げになるかもしれません。

さらには、海中を漂っている「マイクロプラスチック」の問題も深刻です。これはサイズが5ミリ以下の微小なプラごみのことで、普通の魚が容易に食べてしまえるものです。

さらなる問題は、プラスチックの粒子が海水中の有害な物質を吸着する性質があると懸念されていることです。もしもそうだとすれば、これを食べた魚の体内に有害物質が蓄積されかねません。これは魚にとっても悲劇ですが、それを食べた人間にとっても由々しき問題といえるでしょう。

こうした諸問題の源である海洋プラごみですが、分解されないため着実に増え続けていて、世界経済フォーラムの報告書(2016年)によれば、2050年までに海洋中のプラごみの量が重量ベースで海洋中の魚を上回ると予測されているのです。

そこで、この問題を何とかしなければならないという機運が盛り上がり、今月開催されているG20でも主要な議題のひとつとされているわけです。

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最終更新:6/20(木) 7:00
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