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脱ダンス成功! 「ポッキー」を会話のツールに変えた宮沢りえ

6/20(木) 11:00配信

日経クロストレンド

 思春期の娘を持つ母親を宮沢りえが演じ、江崎グリコ「ポッキー」をきっかけに環境の変化に戸惑う娘と本音を語る。ポッキーダンスなどポップな演出が続いたが、新CMでは一転、しっとりとした雰囲気に。大切な家族と幸せを分かち合うツールにとの思いを込めた。ネット限定動画などデジタル展開も注目。

【関連画像】10代目キャラクターは2019年でデビュー45周年の岡田奈々が務めた

●今回のキャラクター:宮沢りえ、南沙良、大倉孝二
■製品:ポッキー
■企業:江崎グリコ<クリエーターズファイル>

■クリエーティブディレクター:西田新吾
■プランナー:正樂地咲
■アートディレクター:佐山太一
■プロデューサー:平田正人・浦野慎司
■プロダクションマネージャー: 五十嵐英祐・赤澤美里
■監督:中江和仁
■カメラマン:笠松則通
■広告代理店:電通 

●より身近で大切なハッピーへ

 ポッキーが抱えていた大きな課題。それは、意外にも「母と子のコミュニケーション」だった――。

 2012年秋、ポッキーは「Share happiness!」をスローガンに据えた。嵐の二宮和也扮(ふん)する悪魔が「分かち合う心」を学び、三代目J SOUL BROTHERSが仲間同士のシェアをアピールした。

 だが、「まだやれていないことがある」。江崎グリコ・マーケティング本部広告部クリエイティブチームの玉井健太郎氏は、独自調査から導き出されたある問題が心にひっかかっていた。それは家族同士、特に母と子のコミュニケーションが不足していること。中高生と中高生の子供を持つ母親それぞれ1000人に対する調査で、子供の3分の2は「母親に声をかけづらい」と答え、約8割が話しかけるのをやめた経験があることが明らかになった。

 同居する家族であっても会話のきっかけがつかみづらく、子供の成長に従って一緒に過ごす時間が減り、本音を語り合う時間を取れなくなっていく。一方、母子の会話が多いほど子供は愛されていると感じ、家族の幸福感が向上することも分かった。

 そこでポッキーが親子や家族のコミュニケーションを促す「会話のきっかけツールになれるのではないか」(玉井氏)と考えた。「もっと身近で大切な人との、深いきずなのハッピーにフォーカスすることにした」と、玉井氏は新CM「ポッキー何本分」シリーズの背景を説明する。

 シリーズ最初のストーリーは、引っ越しで転校する寂しさを感じながら、親を気遣い気丈夫にふるまう娘に、母が「話聞きますよ。ポッキー5本分」と話しかけ、本音を語り合うというもの。

 話したくても本音を言い出せないという物語性を持たせるため、何らかの“問題”を設定する必要があった。「(問題が)あまりに大きいと、まさにその問題を抱える当事者が見たら暗い気持ちになってしまう。大変だけど仕方ない、と思える引っ越しや転校に決めた」と玉井氏。

 「ポッキー〇本分」というフレーズこそが同シリーズの真骨頂であり、そこに“会話のきっかけツール”としてのメッセージを凝縮した。

 「ちょっと話そうと言うのが気恥ずかしくても、『一杯どう?』や『(タバコを)2~3本吸いに行こう』など、飲み物や食べ物の数を使えば誘いやすい。ポッキーは子供にも大人にも通用するので、ちょっと話そうの意思表示にぴったり」と、玉井氏はキーフレーズに込めた思いを語る。

 子供が母とのコミュニケーションにギャップを感じる理由に「片手間感」が挙げられたそうで、「手を止め、腰を掛けて話をするのにちょうどいい数は何本か話し合った」と玉井氏は明かす。さらに状況に合った本数になるよう、CMごとに数字を変えた。

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最終更新:6/20(木) 11:00
日経クロストレンド

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