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地球に似た系外惑星を2つ同時に発見、わずか12光年先、生命存在の可能性

6/21(金) 7:11配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

2003年に発見されたティーガーデン星の「ハビタブルゾーン」を周回

 地球からわずか12光年しか離れていない小さな年老いた星の周りで、地球サイズの岩石惑星を2つ発見したと、天文学者のチームが6月12日付けで学術誌「Astronomy & Astrophysics」に発表した。いずれも液体の水が存在してもおかしくない軌道上にあるという。

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 主星である恒星はティーガーデン星と呼ばれ、少なくとも80億歳だと科学者たちは推定している。太陽の2倍近くの年齢だ。したがって、その周囲を回る惑星もおそらく非常に古く、私たちが知るような生命が進化するのに十分すぎるほどの時間を経ている。そして今のところ、激しい振動や、こうした恒星がよく発生させるフレアの兆候はほとんどなく、ティーガーデン星はとても静かだ。

 近くて静かなこの惑星系は、次世代の宇宙望遠鏡を使って地球外生命の兆候を探そうとしている天文学者には、とても魅力的なターゲットになるだろう。

「どちらの惑星も、生命が存在できる可能性があります」。論文の著者の1人で、スペイン宇宙科学研究所のイグナシ・リーバス氏はこう話す。「本当に生命が存在できる星なのか、ひょっとして既に存在しているのか、いずれ分かるでしょう」

近いけれど暗い星

 2つの惑星が周回する星の光はあまりにも弱く、2003年まで存在すら知られていなかった。発見者は、それまで検出からもれていた近くの暗い矮星を探そうと、天体のデータ一式を調べていたNASAの天体物理学者ボナード・ティーガーデン氏だった。

 ティーガーデン星は、質量が太陽の9%という小さな恒星だ。超低温M型矮星と呼ばれ、岩石惑星が7つあるM型矮星のトラピスト1と同じく、光のほとんどを赤外線で発している。そして、地球からティーガーデン星までの距離はトラピスト1系までの3分の1しかないため、より研究しやすいと言える。

 リーバス氏らが参加する系外惑星探査プロジェクト「カルメネス」では、スペインのカラル・アルト天文台を拠点に342個の小さな恒星について惑星を探していた。ティーガーデン星はそのひとつだった。

 研究チームは3年にわたってティーガーデン星を観測し、周回する惑星の影響で揺れ動いたり引っ張られたりしていないかを確かめた。最終的に200余りの観測データにより、ティーガーデン星のそばに小さな惑星が2つあることが示された。質量はどちらも地球の約1.1倍で、1つ目の惑星である「ティーガーデン星b」はわずか4.9地球日で軌道を1周しており、もう1つの惑星「ティーガーデン星c」の周期は1周11.4日とされた。

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