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「節税になる」と海外不動産をすすめる業者には要注意なワケ

6/21(金) 12:00配信

幻冬舎ゴールドオンライン

不動産投資には特殊な才能やカンは必要ありません。充分な情報を得て比較検討し、論理的にリスクが低いと考えられる物件に投資することが重要なのです。本連載では、30年間のデベロッパー経験を持つ、株式会社国際不動産エージェント代表取締役・市川隆久氏の著書『海外不動産投資はなぜドイツがいいのかホンネでお話しいたします』(とりい書房)より一部を抜粋し、投資対象としてのドイツ不動産の魅力を解説します。本記事では、「節税になる」と海外不動産をすすめてくる業者に注意すべき理由を見ていきます。

節税メリットを得られるのは「年収3000万円」から

みなさんは海外不動産をおすすめしている業者から「節税になる」という説明を受けたことはないでしょうか。とくにアメリカの物件でその表現がよく見られます。


それは欧米と日本で減価償却の考え方が異なるところから生まれたものです。欧米ではたとえ木造の住宅であっても、長く使うということが前提にあります。日本の減価償却は、定められた年数を過ぎると価値がゼロになりますが、欧米では売買が行われるたびにその年数がリセットされます。中古住宅でも持ち主が変われば、また新築の状態から減価償却が始まるわけです。


そこを巧みに使って節税をしようというのが、今日本で流行している節税目的の海外不動産投資です。たとえば「アメリカの木造住宅で築年数の古いものを買うと、減価償却が早くできて得」といったセールスです。


ただし、「節税」の名目に騙されて、いい加減な物件を買わされているケースも多いようです。「儲からなくても、節税になるからいいや」とオーナーも納得させられてしまうわけです。


ある程度以上の所得のある人にとって、「節税」という言葉は甘い響きに感じられるようです。儲かってしまった人が合法的に節税しようと思うと、できることは限られています。

海外の不動産は値段が基本的に下がりません。日本の税制の考え方は、古くなったら建物の価値は下がるというものですから、それをアメリカの建物に適用すると、価値が下がっていないのに税金が下がります。


ただし、これは税金を後送りしていることで、物件を一定期間で売ったら、後で税金を払わなければなりません。6年以上個人で持っている人には2割の分離課税になりますので、それ以上税金を払っている人は得になります。


たとえば年間30%以上の所得税を払っている人は得です。それは年収がだいたい3000万円くらいの人ですね。したがって、年収1000万円くらいの人は、「節税」という言葉にあまり反応する必要はありません。

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最終更新:6/21(金) 12:00
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