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人材のおしながき、医師が呼ぶMRを目指す 中外製薬

6/22(土) 10:12配信

NIKKEI STYLE

医薬品業界に長年続くMR(医薬情報担当者)の担当制度。若手の女性チームがその制度を根本から見直して「コンシェルジュ型営業」を提案、実験的に現場で運用してみた。その試みは2019年2月に開催された「新世代エイジョカレッジ(エイカレ)」のサミットで大賞に選ばれた。前回の「付き合いよりも役立つ情報を 中外製薬女性MRの挑戦」に続き、5人のメンバーに話を聞きました。

■今までは見えにくかった中外製薬の魅力

白河桃子さん(以下敬称略) 前回、説明していただいた「おしながき」に掲載されている社員の皆さんは、営業職以外の方々なので、普段は顧客に接する機会はあまりないのでは?

深沢明子さん(以下敬称略) はい。これまでも顧客から要望があれば同行をお願いしていましたが、「こういうメンバーがいます」と積極的に紹介することはしてきませんでした。

白河 顧客からすると、今まで見えてこなかった中外製薬の価値ということになりますね。実際に配ってみてどんな反応がありましたか。

小林真由さん(以下敬称略) ドクターの中には「どうせ薬の宣伝ばかりしてくるんだろう」と、MRから積極的に営業されるのを嫌う方もいらっしゃるのですが、「おしながき」をお見せしたときには「薬剤の安全性について正確な情報を詳しく説明してくれる人もいるんだったら、ぜひ話を聞いてみたいね」と好反応をいただけました。「営業トークは好きじゃないけれど、こういう幅広い情報提供の窓口になってくれるんだったらいつでも来ていいよ」ともおっしゃってくださって手応えを感じました。

白河 新たな信頼関係構築の結果、自社製品の採用にもつながっていきましたか?

小林 はい。実証実験を実施した月のエイカレメンバーの実績は、前年同月比で106.3%になりました。「おしながき」の仕組みそのものに対しての感想もアンケートで集めてみたところ、「面会実施者満足度100%、継続希望96.8%」と高い評価をいただけました。うれしかったのは、「君たちが考えたの? そのアイデアを後押ししようとする文化があるんだから、中外製薬って面白い会社だね」というコメント。会社の魅力アップにも貢献できたことがうれしかったです。

深沢 「今すぐにお願いしたい情報提供のニーズはないけれど、こういうコミュニケーションが可能になるなら、今後も頼りにしていきたい」という反応もありました。


白河 まさに、多様なご要望に応えるコンシェルジュのような営業スタイルですね。ただ、これを可能にするには、他部門の理解・協力が不可欠ですよね。実際の同行の要請にも応えていただかないといけないわけですし。そのあたりに苦労はなかったですか。

深沢 そこが一番大変でした。おしながきに掲載許可をもらいたい担当者ご本人との交渉に至る前に、「他部門の仕事を増やしてもいけないから」と上司からストップがかかってしまって……。交渉の段階にも進めない場合もありました。

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最終更新:6/22(土) 10:12
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