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若手投手が育たない西武 榎田大樹の“キャッチボール”はチームを変えるか

6/22(土) 11:00配信

文春オンライン

「それ、きつくないですか?」

 文春野球で阪神のチャリコ遠藤監督と「榎田大樹」をテーマに激突することを本人に告げると、真顔でそう言われた。

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 榎田に関する渾身の原稿を今季、すでに他媒体に書いてしまったのは事実だ。ただし榎田に訊くことで、西武投手陣の問題を考えるきっかけになるのではと考えていたことがある。

ライオンズの若手投手はなぜ育たないのか

 6月21日時点で、リーグ最低のチーム防御率4.49――。

 防御率4.24だった昨季以上に苦しんでいる。先発投手が打たれるたび、「5点までは失点ではない」とライオンズファンから前向きすぎる、あるいは自虐的なツイートが繰り返されるほどだ。

 バットを振り回す“山賊”が次々と台頭する一方、若手投手はなぜ育たないのか。ライオンズファンなら誰もが浮かべる疑問を解く上で、5月下旬、大きなヒントをくれたのが十亀剣だった。

「本当に思うのが、内海(哲也)さん、榎田(大樹)さんのキャッチボールを見てほしいんですよ、ファームの子には」

 今季の十亀は「軽く投げよう」とモデルチェンジし、西武先発陣で最も安定感を発揮している。反面、球速が140キロ台前半しか出ないことを「不本意」と感じ、キャッチボールで様々な取り組みをしている。そんな会話の流れから、西武投手陣の深刻な問題に行き着いた。

「キャッチボールでは肩ができればいい、(投球練習は)マウンドでやればいいんでしょっていう子が、たぶんまだ多いと思うんですよね。うちは今、ベテランが少ないので。涌井(秀章)さん、岸(孝之)さん、(菊池)雄星にしろ、キャッチボールを大切にしていました。そういうところを見て、『なんであの人はいいんだろうな?』と思ってほしいですよね」

 毎年秋になると、西武の主力投手は続々とチームを去った。帆足和幸、涌井、岸、牧田和久、野上亮磨、そして菊池……。単純に戦力ダウンすることはもちろん、「背中で見せる」先輩がいなくなった影響は計り知れない。

 2軍のコーチはキャッチボールの重要性を伝えているというが、若手投手にとって、ベテランの背中は何よりの教科書だ。FAによる大量流出の結果、プラスの連鎖が途切れ、西武には投手が育つ土壌がなくなっている。

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最終更新:6/22(土) 12:36
文春オンライン

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