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「逆流性食道炎」が食道がん・胃がん・肺がんにつながる可能性

6/22(土) 14:00配信

現代ビジネス

 がんは炎症がある場所にできる。胃もたれ、吐き気、のどのヒリヒリ……。食後に胃酸が逆流するたびに食道やのど、肺は傷ついていく。新国民病と呼ばれる逆流性食道炎には悲惨な末路が待っている。

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食後のゲップは要注意

 「食後にひどい胸焼けやゲップがよく出るようになったので、かかりつけ医に診てもらったんです。すると『逆流性食道炎の可能性がある』と指摘されました。でも時間が経てば治まるし、正直、通院するのも面倒だったので放置していたんです」

 こう語るのは佐藤正義さん(60歳・仮名)。

 逆流性食道炎とは、その名の通り、胃液(胃酸)が食道まで逆流し、食道に炎症を起こす疾患のことで、過度の飲酒癖や早食いの人も逆流性食道炎になりやすい傾向がある。

 「逆流性食道炎の自覚症状としては、胸焼けや、ゲップ回数の増加、吐き気、のどに酸っぱいものが込み上げてくる感覚(呑酸)などが挙げられます。就寝時や起床時に、ひどい胸焼けや胃もたれがある人も要注意です」(東邦大学大学院消化器外科教授の島田英昭氏)

 現在、逆流性食道炎の患者数は推定1500万人とも言われ、医師たちの間では、新しい「国民病」とも呼ばれている。

 「日本で逆流性食道炎が増えている要因としては、食生活の欧米化が指摘されています。肥満により内臓脂肪が増えると、胃が圧迫され、胃酸が逆流しやすくなるのです。

 また高齢者の場合は、老化により、食道と胃の間にある『下部食道括約筋』(逆流を防ぐ筋肉)が緩くなり、逆流性食道炎を起こしやすくなります。さらに加齢により腰が曲がり、前かがみになると胃に『腹圧』がかかるので、これも胃酸が逆流する要因となります」(消化器を専門とする医師の近藤慎太郎氏)

 逆流性食道炎は、一種の老化現象とも言える。そのため冒頭の佐藤さんのように放置している人も珍しくない。しかし「ただの胸焼けだ」と思って、そのままにしておくと、恐ろしい病気に発展する危険性がある。

 佐藤さんが語る。

 「最初に逆流性食道炎を指摘されてから3年が経ったころ、次第に飲食物がつかえやすくなり、柔らかい食べ物しかのどを通らなくなりました。

 嘔吐することも増え『これはおかしいな』と思ってもう一度診断を受けに行ったら、いきなり『食道がんがステージⅡまで進行しています』と医師から宣告されたんです」

 幸いにして手術は成功し一命を取り留めたが、のどから胸部にメスを入れ、食道がんを切除し、胃を引っ張り上げて食道を再建。

 さらに食道がんは転移しやすいため周囲のリンパ節まで切除する大手術となった。60歳の佐藤さんにとって、体にかかる負担は、相当なものだったことは言うまでもない。

 野村消化器内科院長の野村喜重郎氏が解説する。

 「逆流性食道炎と最も相関関係が強いのが食道がんです。食道は胃と違い、胃酸に耐えられるだけの粘膜を持っていません。そのため逆流によって食道が繰り返し胃酸にさらされると、食道粘膜が傷つき、食道がんへと進行するのです」

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最終更新:6/22(土) 14:00
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