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大谷翔平とサイクルの狼煙。後半戦、さらなる打棒爆発に期待大。

6/22(土) 16:31配信

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 大谷翔平のバットにエンジンがかかってきた。最近のハイライトは、なんといっても6月13日に達成したサイクルヒットだ。

【動画】何度でも見たいサイクルヒット、オオタニサン!

 サイクルヒットという呼び名は和製英語だ。英語ではhit for the cycle、略してサイクルと呼ぶことも多い。大谷は史上326番目で、翌14日には、インディアンスのジェイク・バウアーズがこれにつづいた。

 これで延べ327回。ノーヒッターの達成が延べ300回だから、希少価値はほぼ同じと見てよいのではないか。

 大谷は、第1打席で左中間に本塁打を放った。第2打席では左中間を抜く二塁打。第3打席が右翼線に転がる三塁打。そして第4打席が、右中間にポトリと落ちるシングル。

 いわゆる「ナチュラル・サイクル」(単打→二塁打→三塁打→本塁打の順で達成されるサイクル)ではなかったが、これを達成した選手は史上14人しかいない。偶然の要素が強すぎるためで、最近では、2006年のゲイリー・マシューズJr.(レンジャーズ)の名が挙がる。

サイクル複数回達成者は少ない。

 ノーラン・ライアンは、ノーヒッターを7度も達成した。サンディ・コーファックスは4度。では、サイクルヒットの複数回達成者はというと、意外に少ない。

 3度達成した選手が4人しかいない。19世紀のジョン・ライリー(レッズ)、1920年代のボブ・ミューゼル(ヤンキース)、'30年代のベーブ・ハーマン(ロビンズとカブス)、そして21世紀のエイドリアン・ベルトレ(マリナーズとレンジャーズ)の4人だ。

 このなかで馴染み深いのは、昨年引退したベルトレだろう。現役21年間で3166安打、477本塁打。失礼な言い草だが、ドジャースでデビューしたころは、ここまで伸びる選手とは思えなかった。

延べ327人のリストを見てみると。

 サイクルを達成できる選手は、当然のことながら、安打製造能力とパワーと走力の3つを備えている。延べ327人のリストを見ていても、このケースが多い。

 達成した選手の全員が大打者とはいわないが、達成した大打者は多い。ジョージ・シスラー、チャック・クライン、ルー・ゲーリッグ、ジョー・ディマジオ、ジョージ・ブレットらは、それぞれ2度達成している。

 一方で、タイ・カッブ、ベーブ・ルース、ウィリー・メイズ、ハンク・アーロン、イチローといった大物の名が見当たらない。ジミー・フォックスやラルフ・カイナーなどの長距離砲、あるいはロッド・カルーやルー・ブロックというスピードスターが記録を達成しているのに、皮肉な話だ。もっとも、イチローに先立って安打王の名をほしいままにしたトニー・グウィンやウェイド・ボッグスも、この記録とは縁がなかった。

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最終更新:6/22(土) 16:31
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