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松井秀喜vs.高橋由伸の構図で、岡本和真と大城卓三を見る原監督の策。

6/22(土) 9:01配信

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 ようやく打球が上がり出してきた。

 巨人の岡本和真内野手である。

 きっかけは6月6日、楽天戦で放った1本の本塁打だった。

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 「打った瞬間、久々の感覚があった」

 本人がこう振り返った打球は、楽天生命パーク宮城球場の右翼席に飛び込む決勝のソロアーチとなった。今季10号。ただしそれまでの9本は全てセンターから左方向に引っ張った打球で、センターから右方向に打ち込んだ本塁打は10本目にして、これが初めてのものだった。

 その「久々の感触」を手に残して、そこからしっかりとボールを捕まえて、逆らわずに打ち返すことができるようになった。結果、強引に打ちにいって体が前に出て泳がされたり、引っ掛けたりすることがなくなり、打球が上がるようになってきた。

原監督は、なぜ打順を動かしたのか?

 6月20日のオリックス戦までの12試合で4本塁打。うち2本がセンター方向、残り2本がライト方向へ、と、全て中堅から右方向へと飛ばし、本塁打ペースが上がってきている。

 「岡本ってバッターはね。ちょっと器用貧乏なところがあるんですよ。

 今年は開幕からその器用さが、ちょっと悪い方向に出てしまっていた。それでちょっと本人も結果が出ないで悩んでいる風だったから、少し景色を変えてみるのもいいと思ったということです」

 この楽天とのカードで、開幕以来動かさなかった岡本の「4番」を外して「6番」(第3戦のみ5番)に起用した理由を、辰徳監督はこう振り返る。

 そうしてこの直前から、もう1つ、指揮官がチームの活性化とともに岡本への刺激として打った手がある。

 それは大城卓三捕手を一塁に“コンバート”して「5番」で起用することだった。

ずっと探していた、岡本の好敵手。

 大城の打者としての特長は、とにかくスイングスピードが速くバットコントロールが優れていることで、打者としての非凡さは巨人の首脳陣だけでなく、在野の多くの評論家が認めるところでもある。

 「追い込まれてもしっかりスイングできるというのは、強打者になる大事なポイントなんです。そういうスイングが大城はできる。その意味でも将来的にチームを支える主力打者として非常に楽しみな存在だと思っている」

 原監督の大城評だった。

 捕手としてはまだまだ課題は多いが、とにかく打者としての能力を活かすための一塁挑戦というわけだ。

 それと同時に指揮官が大城に送る視線の先には、実は岡本の存在もある。

 「ずっと探していたんだ。ようやく岡本に刺激を与えられる可能性のある選手が出てきたということだね」

 岡本にとっての大城の存在を原監督はこう説明した。

 選手が大成していくためには、チーム内にお互い切磋琢磨するライバルの存在が不可欠だ、と指揮官は言う。

 「ONの2人の関係はいうまでもないけど、松井(秀喜外野手)が急成長した起爆剤になったのが高橋(由伸外野手)の存在だったから」

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最終更新:6/24(月) 12:46
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