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X-MENはアメコミ映画の草分け!19年の歴史&“最重要作”の原作コミックを解説

6/23(日) 10:10配信

otocoto

クリス・クレアモント(原作)とジョン・バーン(原作・作画)という、アメコミ界では押すに押されぬ大御所2人が手掛けた同エピソード。アメリカのスーパーヒーローコミックを振り返る上では欠かすことのできない名作だ。この物語は、かつて映画版旧シリーズ『ファイナル・ディシジョン』ですでに取り上げられてはいる。だが図らずも身につけたあまりに強大な力をどう制御するか(または制御できずに自滅するのか)というテーマは、突然変異で生まれた新人類がその超能力を何のために使うのか、という究極の問いかけでもある。これは映画フランチャイズの最後でもう一度あえて語り直すに足る、極めて重要な物語なのだ。という原作の基本的なストーリーを踏襲しつつ、実写版最新作は独自のアレンジを加えてもいる。

今回の作品ではX-MENチームがシリーズで初めての地球外ミッションに挑み、その結果としてジーンが謎の能力を手に入れてしまう。原作ではここから宇宙規模のスケールで物語が展開するが、映画はもう少し地に足のついたストーリー運びを見せる。人類とミュータントの平和共存を目指して長らくチームを率いてきたプロフェッサーXの知られざる過去。『ファースト・ジェネレーション』から重要キャラクターとして頭角を現してきたミスティーク(ジェニファー・ローレンス)と、このプロフェッサーXとの間に生まれる軋轢。一度は完全に人類と敵対しながら、『アポカリプス』を経て自らの生きる道を見つけたマグニートー。それぞれのドラマが最強のミュータント、ダーク・フェニックスを巡って交錯する。

これからの『X-MEN』を占う重要作

という最新作『ダーク・フェニックス』。シリーズの最後を飾るだけあって、派手なアクション場面にも出し惜しみがない。ミュータントヒーローたちがそれぞれの超能力を駆使して魅せるバトルが全編にわたって展開。特に一度は完成した作品に対してあえて再撮影を行い、まるごと作り直したという終盤3分の1の(半ばヤケクソ気味な)アクションシークエンスが何と言っても見どころだ。

監督はサイモン・キンバーグ。『X-MEN』映画シリーズには『X-MEN :ファイナル・ディシジョン』、『ファースト・ジェネレーション』、それに『フューチャー&パスト』と『アポカリプス』に、プロデューサーや脚本家として長らく関わってきた(『LOGAN/ローガン』や『デッドプール』などスピンオフシリーズにも製作で関与)。ジェニファー・ローレンスやジェームズ・マカヴォイら長い付き合いのキャストからの後押しもあって、今回は満を持して監督デビュー。シリーズと伴走してきたその功績を考えると、フランチャイズの大団円を作り上げるのは確かにこの男をおいて他にはいないと思える。

長らく製作・配給を担当してきた20世紀FOXの、ウォルト・ディズニー・カンパニーとの合併に伴って、19年続いた『X-MEN』シリーズは泣いても笑ってもこれで一旦終了となる。『アベンジャーズ』シリーズを完結させたばかりのディズニー=マーベル・スタジオに、いずれX-MENも合流することは既定路線だろう(マーベル・スタジオ総帥ケヴィン・ファイギは「X-MENのマーベル・シネマティック・ユニバースへの合流には、おそらく5年ほどかかるだろう」と言っているが)。フランチャイズの今後を占う意味でも、何よりアメコミ映画ジャンルに前人未到の足跡を残したシリーズの最後を見届ける意味でも、最新作にして最終作『X-MEN:ダーク・フェニックス』はどうしても観なくてはならない作品なのである。

文/てらさわホーク

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最終更新:6/23(日) 10:10
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