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【海外では魅力的なセダンを販売】日産はなぜ「日本のセダン市場」を見限ったのか?

6/23(日) 11:03配信

ベストカーWeb

 現在、日産のセダンは、日本国内においては、シーマ、フーガ、スカイライン、ティアナ、そしてシルフィの5車種がラインアップされている。しかしどれも、モデルチェンジはなされず、10年を迎えるクルマも出始めた。

 いっぽう、海外では、量販セダン「アルティマ」、高級セダン「マキシマ」、新型の「シルフィ」など、日本未発売の新型車も多くあり、この状況だけを見ると、日産は日本のセダン市場を見限り、日本国内でセダンを売る気がないようにも思える。どうしてこういった状況に陥っているのか、元メーカーのエンジニアであった筆者が考察する。

文:吉川賢一

日産はなぜ「日本のセダン市場」を見限ったのか?

 日産のセダン販売が縮小したのには、「日本ではセダンが売れなくなった」という言い訳があるのかもしれないが、実は「売れやすいクルマを狙い続けたことで自ら陥った」というのが事実だと筆者は考える。

 日産に限った話ではないが、日本でセダンが売れなくなったのは、1990年代、メーカー自身が利便性や合理性を追求し、販売台数が稼げるミニバンやコンパクトカー、SUVを顧客へ提供し続けたことによるもので、いわばメーカーの「自業自得」である。

 国内のメーカーは、国内専売のセダンを徐々に減らし、わずかに残った国内専売モデルについても、シャシーをセダンの売れ行きが好調な北米市場向けのクルマと共用前提に開発したため、ボディは徐々に大型化、エンジンも高排気量化して、グローバライゼーション(=アメリカナイズ)していったのだ。

 北米とは道路事情が違う日本国内において、大きく扱いにくくなったセダンから顧客の心が離れていってしまうのは、必然であろう。

 とはいえ、外的要因もある。このところ、ベンツやBMW、AUDIをはじめ、海外メーカーのディーラーが増えていると感じるのではないだろうか。海外系ディーラー網が整ったことで、YANASEなど限られたルートでしか手に入らなかった海外製の高級セダンが容易に入手できるようになったことも、国内メーカーのセダンが売れなくなった要因のひとつだと考察する。

 ブランド価値の高いものを手に入れたいという欲求は、日本人においてはいまだ高く、その矛先は、日本車の高級セダンではなく、海外製の高級セダンに向かっているのだ。

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最終更新:6/23(日) 11:03
ベストカーWeb

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