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謎の大型エイ、初の論文で意外な行動が判明

6/23(日) 16:32配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

「ほとんどのアカエイとは正反対です」と研究者、アフリカ

 大型のエイ「スモールアイ・スティングレイ(学名:Megatrygon microps)」は意外性に満ちた生き物だ。

【動画】謎の大型エイ「スモールアイ・スティングレイ」の貴重な水中映像

 この魚は毒のトゲをもつアカエイ科に属し、ヒレを広げると最大2.2メートルにもなる。海にすむアカエイの仲間では最大である一方、目の大きさは一粒の干しブドウほど。体格のわりに生きて目撃されることがめったになく、生態はほとんど知られていない。

 2000年代初頭まで、生きたスモールアイ・スティングレイの確実な目撃例はわずか2、3件しかなかった。しかし、生物学者のアンドレア・マーシャル氏らのチームは、ここ15年の間にモザンビーク沖で70匹のスモールアイ・スティングレイを特定。このエイの世界初の観測成果としてまとめ、オンライン学術誌「PeerJ」に発表した。

 観測には、背中の斑点模様から個体を特定する手法を用いた。この手法なら、世界中のアマチュア科学者が撮影した写真や動画を使って移動経路や行動を追跡できる。また、モザンビーク沖にある独特な生態系が保護に値する場所であることを示す証拠も収集できる。

「サメやエイを研究してきた私にとって、スモールアイ・スティングレイは驚きの存在です。あまりに変わり者なのですから」と、マーシャル氏は話す。同氏は、ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーで、みずから設立した「海洋大型動物保護財団(Marine Megafauna Foundation)」で主席科学者を務めている。米カリフォルニア州に本拠地を置くこの財団は、モザンビークに研究センターがあり、独自に研究活動や啓発活動を行っている。

 今回の研究ではたとえば、モザンビーク南部のトフォ・ビーチにいたスモールアイ・スティングレイを200キロほど北にあるバザルト諸島でも確認した。その後、この個体が再びトフォ・ビーチに戻ったこともわかった。マーシャル氏によれば、アカエイの仲間でここまで長い距離を移動した事例は観測されていないという。大移動した個体はメスで、最初に目撃されたときは妊娠していたが、2度目はそうではなかったので、出産のために北へ向かった可能性もある。

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