ここから本文です

ウルグアイ戦分析:中央で4対2。数的優位を作り出した森保監督の好采配

6/24(月) 22:36配信

footballista

平野将弘の日本代表テクニカルレポート

若手中心の陣容で20年ぶりのコパ・アメリカに挑んでいる日本代表。2戦目は優勝候補の一角ウルグアイを向こうに回し2度リードを奪い、追いつかれたものの2-2のドローで勝ち点1を手にした。欧州の現場を知る指導者の目にこの一戦はどう映ったのか。イングランドのカーディフでコーチを務める平野将弘氏が分析する。

文 平野将弘(カーディフコーチ)


 難敵ウルグアイ相手に真剣勝負の場で善戦。選手全員が森保一監督から与えられたタスクや試合中での制約をしっかりと遂行できているように見えた。さらに、チリ戦で露になった問題点を修正できている、または修正しようとしているようにも見受けられた。そういった姿勢が監督と選手の両方から見られたというのは、非常にポジティブな傾向である。

 一方で、基本システムの噛み合わせが良かったことに加え、ウルグアイのボール非保持時のプレースタイルが幸運にも、日本が苦手とする前線からガンガンカウンタープレスを仕掛けてくるものではなかったという側面があったのも事実だ。

 ただ間違いなく言えることは、代表分析スタッフのスカウティングの成果と森保監督の戦術的知性の高さが采配に現れていたということ。ウルグアイのプレースタイルや個々の特徴をよく理解して、この先発メンバーと基本システムやタスクを決定したに違いない。

 ウルグアイの基本システムは、75分まではフラットの[1-4-4-2]で、これは日本と同じであった。その後、フェデリコ・バルベルデを投入した75分あたりから逆3角形の3MFに変更。前を3枚に増やし、ポジションはかまわず流動的にプレーしていた。

 ウルグアイのプレースタイルは簡潔に述べると、前線のカバーニとルイス・スアレスの質的優位性を生かしたダイレクトな攻撃(ただし、後ろから丁寧にビルドアップをできるクオリティも兼ね備えている)。いかに早く、スペースがある時に彼らにボールを送れるかが鍵となるため、カウンターアタックやロングボールを多用する。これは彼らが抱える選手の特徴を考えると、とても理に適っている戦術だと言える。エビデンスとして両チームのCBのロングボール回数を見てみると、日本のCBの冨安健洋と植田直通がともに5回なのに対して、ウルグアイのCBゴディンが16回、ヒメネスが15回と3倍の数字を叩き出している。ウルグアイはケガで欠場しているベシーノの位置でルーカス・トレイラがプレー。ベストメンバーで若き日本代表と相対した。対する日本代表はチリ戦から6人、メンバーを変更して。

 ここからは前回のチリ戦同様、1.ボール保持時、2.ボール非保持時、3.トランジションの3局面ごとに日本代表のパフォーマンスを分析していく。

1/4ページ

最終更新:6/24(月) 22:36
footballista

記事提供社からのご案内(外部サイト)

月刊フットボリスタ

株式会社ソル・メディア

Issue 071
7月12日(金)発売

特別定価1000円(税込)

[特集]
リアルタイム分析の進化はサッカーを変えるのか?
「再現性」を追求するデータ分析の未来

こんな記事も読まれています

あなたにおすすめの記事